『Tokyo Future Tour 2035』にはワールドプレミアの次世代燃料電池(FC)路線バス「エルガFCV」が!

燃料電池路線バス「エルガFCV」

ワクワクする10年後、2035年の未来を見て、触って、乗って体験できるツアープログラム、『Tokyo Future Tour 2035』(西展示棟1階・西2ホール)には、いすゞが車体、トヨタが燃料電池(FC)システムを担当した、いすゞとトヨタの共同開発による燃料電池路線バス「エルガFCV」が展示されている。いすゞの電動バス「エルガEV」をベースに、トヨタ製のFCシステムと水素タンクを屋根上にコンパクトに配置することで、フルフラットのバリアフリー室内を実現し、乗客の利便性と安全性を高めている。水素を燃料とし、FCスタックで発電してモーターを駆動する仕組みを採用し、CO₂を排出せず水だけを排出する。充填時間が短く、静粛性・環境性能にも優れるのが特徴。世界初公開の最新路線バスだ。

いすゞ 燃料電池路線バス「エルガFCV」

『Mobility Culture Program』には様々ないすゞ車が集合! 懐かしのクルマから超レア車まで!

いすゞ 「フォワード救助工作車」

さまざまな乗り物、モビリティの魅力そのものに焦点を当てた、『モビリティショー』ならではのプログラムが『Mobility Culture Program』だ。これには3つのエリアがあるが、人々の暮らしを支えるモビリティを集めた、「石と光の広場」で開催されている屋外展示の『はたらくモビリティ』エリアには、事故や災害など過酷な環境での救助活動を支える「フォワード救助工作車」および、同じいすゞグループのUDトラックスの車両で建設現場などで活躍するダンプカー「Quon CW 6×4」が、さらにその先の未来を切り拓くモビリティとして、たいへん珍しい南極観測用雪上車「SM40S」が展示されている。

UDトラックス 大型ダンプカー「Quon CW 6×4」
南極観測用雪上車「SM40S」(写真提供:国立極地研究所)

「SM40S」は数種類ある南極観測用雪上車の中でも小型の車両だが、日本の南極調査隊基地である昭和基地や南極大陸沿岸域の調査で一番多く使用されているもの。乗車できる人員数や貨物の積載量も多く、調査隊に重宝されている。正しくはいすゞグループの車両ではなく、日本唯一の雪上車メーカーである新潟の大原鉄工所製の車両だが、タフないすゞのエンジンが動力に選ばれて搭載されているのだ。

いすゞ 小型乗用車「FFジェミニ」(2代目 ジェミニ JT150/190/600型)

東展示棟1階・東7ホールの「合同展示エリア」で行なわれている「タイムスリップ・ガレージ」には、いすゞが過去に販売していた乗用車、小型乗用車「FFジェミニ」とRV「ビークロス」が出展されている。現在はトラック・バスのメーカーとして知られるが、いすゞは2009年の完全撤退まで、乗用車を製造販売しており、「ベレット」や「117クーペ」「ピアッツア」など、今なお名車として語り継がれる乗用車を生み出してきた。

いすゞ RV「ビークロス」

『ジャパンモビリティショー2025』では、メーカーのブース以外に展示されている意外なクルマを探してみるのもツウな楽しみ方のひとつだ。