充電の効率アップもEVを愛車にするか否かの課題

JMS2025ヒョンデブースに展示される次世代の急速充電器「SERA-400」

7年ぶりにフルモデルチェンジした燃料電池車(FCEV)の新型「NEXO」や、デザイナーの想いが込められたコンセプトカー「インスタロイド」といったモデルも目を惹くヒョンデ。

燃料電池車(FCEV)の新型「NEXO」も気になるが…

しかし、ヒョンデのメインと言えばやはり電気自動車(EV)だろう。だが、EVは従来の内燃機関を搭載する自動車たちと比べると、充電スタンドの数、そして充電時間といった点が依然として課題となっている。

EVの充電に関する課題を解決するには2つのアプローチがある。ひとつはバッテリーの容量を大きくすること。そしてもうひとつが、充電の効率を高めることだ。ヒョンデのブースに展示されている次世代超急速充電器「SERA-400」は後者にあたる。

「SERA-400」は2025年に発表された充電器で、国際標準規格CHAdeMOに対応しており、日本ですでに販売されているEVも充電できる。

最大の特徴は、その最大出力だ。なんと世界初の350kW/hだという。ひとくちに「急速充電器」といっても最大出力は、例えば東名高速道路の海老名SA(下り)は40kW、談合坂SA(下り)では90kWが3基/150kWが3基と、場所などによって大きく異なる。そのため、同じ30分間に際しては適切な充電スタンドで充電できているかが重要となる。

急速充電器「SERA-400」

「SERA-400」は350kWでできるため、車両の充電時最大入力をフルに活用でき、充電時間および充電量はとても効率的。とりわけ、マルチ急速充電システムを搭載するIONIQ5なら、短時間の充電でも長距離を走れるだけでの電力を充電できる。

この「SERA-400」は日本への導入も予定されている。充電口がさまざまなEVに対応できるように充電ケーブルの長さも4.5mというのも魅力だ。