力強く安定のあるデザイン ジープらしい走行性能も魅力

ジープブランド初のBEVにして、ラインナップ上で最もコンパクトなモデルがこのアベンジャーだ。

エクステリア

スクエアなフォルムに力強く張り出した前後フェンダー、ヘッドライトより前に配置された「7スロットグリル」で、小柄なボディにひと目見てわかるジープらしさを凝縮している。最小回転半径は5.3m。

日本市場には2024年9月にお目見えした。旧グループPSA由来の〝eCMP〞をベースとしたモデルで、昨年前後して登場したフィアット600eと成り立ちを同じくし、ともに駆動方式は前輪駆動を採用する。搭載するモーターは定格出力62.0kWで最高出力は115kW、最大トルクは270Nmというもの。BEVに乗るにあたり目安となる一充電走行距離のカタログ値は486㎞(WLTCモード)だ。

インストルメントパネル

インテリアは低くワイドな一文字型のモチーフが多用されており、実寸以上に広く感じられるものの、窓ガラスも同様にどの面も上下方向が狭いため閉塞感は強め。運転席からはボンネット全体が見渡せるため車両感覚はつかみやすい。

実車はキュッと引き締まったデザインで、小柄ながら力強さ、安心感のあるスタイルが印象的。事実、上級のレネゲードより全長が150㎜短く幅も35㎜小さく、さらに最小回転半径も5.3mが実現されており、取り回しもしやすい。

居住性

インテリアもフィアット600eとはインパネなど機能の配置は同じだが、水平基調の落ち着いた雰囲気。セレクターはP/R/N/Dの横並びのボタン式(=フィアット600e)。またアベンジャーはノーマル/エコ/スポーツのほかに、スノー/マッド/サンドの計6つの走行モードも備える。

うれしい装備

助手席側からセンターコンソールまで横断するインパネトレーはサイズの大きなスマートフォンや長財布、ポーチでも気軽に置ける。
月間販売台数         NO DATA
現行型発表          24年9月
一充電走行距離※WLTCモード  486㎞

ラゲッジルーム

走らせてみるとBEVである以前に魅力なのが、操作に対するクルマそのものの挙動が素直であると同時に、ジープらしい懐の深い乗り味が堪能できる点。何も遠出をしなくても(?)普段使いでもストレスがないどころか、肩のチカラを抜いて乗れるとても心地良いクルマに思える。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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