EVメーカー「Future」が次世代の“水素アシスト”自転車システムを開発【ジャパンモビリティショー2025】

電動バイクや特定小型原付、電動アシスト自転車など、様々なEVコミューターを展開する「Future（フューチャー）」が手掛けた、次世代に向けた“水素アシスト”自転車。水素をエネルギーに電気を生み出せる「燃料電池（FCV）」のシステムをコンパクト化し、動力源として自転車に搭載しているのがポイントだ。

電動モーターがペダルの踏み込みを補助する通常の電動アシスト自転車は、電源にリチウムイオンバッテリーを採用。一方写真の自転車は、水素の力で自家発電する「燃料電池（FCV）」を利用。

「燃料電池（FCV）」は現在、トヨタの市販四輪車『ミライ』や、東京都内を走行する「都営バス」などに利用。新時代のクリーンなエネルギー供給システムとして注目されている。

写真の自転車は、カバー内に燃料電池（FCV）システム、メインフレーム内に水素タンク1本をセット。

ガソリン車と同様、水素ステーションでの水素の充填、また水素タンクを交換すれば、航続距離が短時間で伸ばせるのが大きなポイント。「Future」では実用化を目指し、今後も研究・開発を進めていく予定だ。

「燃料電池（FCV）」はココがポイント！

燃料電池車（FCV）とは水素と酸素を化学反応させ、水にする段階で電気エネルギーを発生させるシステム。リチウムイオンバッテリーに電気エネルギーを蓄えておく電動車（EV）とは異なり、車両に搭載した燃料電池内で発電し、この電力によってモーターを動かすのがポイント。

燃料電池車（FCV）は電気車（EV）と同様に、有害物質の排出はなく、出るのは水のみ。長時間充電が必要な電動車（EV）とは異なり、短時間で燃料となる水素の充填が可能だ。

水素と聞いて「爆発したら危険」と思う人もいるだろう。しかし水素はガソリンに比べてエネルギーが低く、常温・常圧の場合はガソリンよりも燃焼力や爆発力が低いため、自動車・バイク・自転車にも安心して使用できる（※注1）。

※注1：2011年3月の東日本大震災時に起こった福島原発事故の「水素爆発」は、漏れた水素が建物内で圧縮されて着火し、燃焼・爆発。結論から言えば、仮に自転車に設置された水素が漏れても、爆発することは基本的にない。

トヨタの水素事業トップが語る水素社会“実装”への道とは？【スマートエネルギーWEEK春2024】 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

トヨタのFC（燃料電池）開発の道のり トヨタはモビリティカンパニーへの移行を目指す中で、パワートレーンのマルチパスウェイ戦略を採り続けているが、そのなかでFCV（燃料電池車）開発の歴史は比較的古く、乗用車に関しては199 […]

https://motor-fan.jp/article/205250/