Lamborghini Temerario Super Trofeo

GT3仕様に続きトロフェオ仕様もデビュー

ランボルギーニは、新型ワンメイクレーシングカー「テメラリオ スーパートロフェオ」をミサノ・サーキットで公開した。
グッドウッドで初公開されたテメラリオ GT3に続き、スクアドラ・コルセは、同じコンセプトで開発されたテメラリオ スーパートロフェオを公開した。

ランボルギーニ・スーパートロフェオのシーズン最終戦「ランボルギーニ・ワールドファイナル」が開催されたイタリアのミサノ・サーキットで「テメラリオ スーパートロフェオ」が初公開された。テメラリオ スーパートロフェオは、ランボルギーニのモータースポーツ部門スクアドラ・コルセ発足以来、6世代目のワンメイクレーシングカーとして開発されている。

テメラリオ スーパートロフェオは、2015年のデビュー以来3世代にわたってスーパートロフェオを支えてきた「ウラカン スーパートロフェオ」の後継モデル。7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて発表された「テメラリオ GT3」の流れを汲んだエアロダイナミクスが採用されている。ちなみにテメラリオ GT3は、2026年3月に開催されるセブリング12時間レースで初陣を迎える予定だ。

アウトモビリ・ランボルギーニの会長兼CEOを務めるステファン・ヴィンケルマンは、新たなワンメイクレーシングカーの発表を受けて次のようにコメントした。

「2009年、私たちはガヤルド スーパートロフェオを投入するという大胆な決断を下しました。ランボルギーニは本来レースブランドとして生まれたわけではありませんが、これまでに1300人以上のドライバーがスーパートロフェオに参戦しています」

「スーパートロフェオとカスタマーレーシングは、今やランボルギーニの長期戦略における重要な柱となっています。レースは私たちのブランドと最も情熱的なカスタマーとの絆を深める大切なツールとなっているのです。テメラリオ スーパートロフェオは、そうした歩みをさらに進め、純粋なレーシングカーを提供し続けるという、我々の約束を具現したモデルです」

進化を続けてきたワンメイクレーシングカー

ランボルギーニは、新型ワンメイクレーシングカー「テメラリオ スーパートロフェオ」をミサノ・サーキットで公開した。
ガヤルド、ウラカンと進化を続けてきたスーパートロフェオ用レーシングカー。テメラリオ スーパートロフェオは6世代目として導入される。

2009年にスタートしたランボルギーニ・スーパートロフェオで、最初に投入されたのは「ガヤルド スーパートロフェオ」。4シーズン使用され、2013年に「ガヤルド LP 570-4 スーパートロフェオ」にスイッチした。2015年にはモデルチェンジに合わせて「ウラカン LP 620-2 スーパートロフェオ」がデビューし、2017年シーズンまで使用されている。

ウラカン スーパートロフェオは2度のエボリューション仕様が導入されており、初代エボは2018年から2021年、第2世代エボは2022年から2025年にかけて、世界中のサーキットで活躍している。これまでスーパートロフェオ・シリーズには、ヨーロッパ、北米、アジア、中東の各シリーズを通じて、延べ1383名のドライバーが参加。563ラウンドが開催された。

ルーベン・モールCTOは、ランボルギーニにおけるスーパートロフェオの重要性について、次のように説明を加えた。

「テメラリオ スーパートロフェオは、私たちの『ファン・トゥ・ドライブ』哲学を究極的に体現する存在です。市販仕様のテメラリオをベースに開発され、GT3と多くの構成部品、特にエンジンとギヤボックスを共有しています。GTレーシングの世界を体験したい人々にとって、理想的なステップアップモデルとなるでしょう」

ノンハイブリッド化されたパワーユニット

ランボルギーニは、新型ワンメイクレーシングカー「テメラリオ スーパートロフェオ」をミサノ・サーキットで公開した。
リヤミッドに搭載されるのは、ハイブリッドシステムがオミットされた4.0リッターV型8気筒ツインターボ。6速シーケンシャルギヤボックスを介してリヤを駆動する。

市販仕様のテメラリオは、4.0リッターV型8気筒ツインターボベースのプラグインハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力920PSを発揮する。今回発表されたスーパートロフェオ仕様は、ハイブリッドシステムを搭載せず、最高出力650PSを発揮する4.0リッターV型8気筒ツインターボのみが搭載される。6速シーケンシャルギヤボックスを介して、リヤを駆動する。

ABSと12段階調整式トラクションコントロールを搭載。シャシーはアルミとカーボンファイバーの複合構造で、FIA認定ロールケージが組み込まれる。多くのパーツがテメラリオ GT3と共用化されており、テメラリオ スーパートロフェオはジェントルマンドライバーや若手ドライバーが、GT3カテゴリーへステップアップするための理想的なステップアップモデルとなると謳う。

スクアドラ・コルセは、パートナー企業のプルタミナ(潤滑油)、カプリスト(排気系)、KW(サスペンション)、BMC(エアフィルター)との提携を継続。また、世界初の100%PES単一素材スエード素材「ディナミカ・インフィニティ(Dinamica Infinity)」の採用を決定した。この革新的素材はダッシュボードに使用され、2027年のスーパートロフェオ参戦車両から投入される予定だ。

「ランボルギーニ テメラリオ GT3」の走行シーン。

ランボルギーニがテメラリオ GT3を発表「4.0リッターV8ツインターボの非ハイブリッドマシン」【動画】

ランボルギーニは、グッドウッド・フェスティバル・スピードにおいて、テメラリオをベースにした初のカスタマー向けレーシングカー「テメラリオ GT3」を発表した。世界中のGTレースシリーズに導入されるテメラリオ GT3は、イタリアのサンターガタ・ボロネーゼで完全に設計・開発、製造された初のレーシングカーとなる。