フェラーリは、V6・V8・V12エンジンへの投資を継続することを断言

フェラーリは、新型EVの投入が控えているにもかかわらず、フェラーリは今後10年以上、内燃機関パワートレインへの投資を継続することがわかった。

現在、フェラーリは初の電気自動車「エレクトリカ」(仮称)と呼ばれるモデルを準備中だ。このモデルは来年末に発売予定で、フェラーリにとって新たな時代の幕開けとなる。しかし、これはフェラーリが2026年から2030年にかけて発売を計画している12車種以上のモデルのうちの1台に過ぎない。

フェラーリ 812 スーパーファスト

当初、その多くがEVモデルとなる可能性がありましたが、同ブランドは、V6、V8、V12エンジンへの投資を継続することを断言。これらのエンジンが排出ガス規制に適合することを確実にしつつ、「比出力の向上と代替燃料との互換性確保に注力」していくとしていう。

自動車メーカーは、ハードウェアの性能を維持しながら、排出ガス規制に適合する新しいタイプの燃料で内燃機関を動作させることを検討し始めている。昨年、フェラーリのCEO、ベネデット・ヴィーニャ氏は、内燃機関が高級車市場から完全に姿を消すことはないだろうと述べた。

フェラーリ 812 スーパーファスト

先日はBWMの顧客・ブランド・セールス担当責任者であるJochen Goller(ヨッヘン・ゴラー氏)が、内燃機関エンジンは永遠になくならないだろうと発言、環境に良い合成燃料を使うエンジン車を開発していく方針を発表したが、フェラーリも内燃機関エンジンへ舵を切ったようだ。

ただし、フェラーリは市場の「予想される進化」に対応するためには、2030年までにラインナップの60%(ハイブリッド車約40%、電気自動車約20%)を電動化する必要があると考えている。純粋な内燃機関は、2020年代までにフェラーリのポートフォリオにおいて少数派になる可能性がある。

また、フェラーリの将来のモデルでは、引き続きボタン式が採用されるようだ。フェラーリは、「デジタルとアナログの要素を組み合わせたフィジタル・アプローチを採用した新世代ヒューマン・インターフェース」を導入すると発表した。

この新しいパッケージングの最初の兆候は、7月にアマルフィが物理ボタンを備えた再設計されたステアリングホイールを搭載してデビューした時に発覚した。静電容量式タッチコントロールは、革新的というよりむしろイライラさせるという不満の声が上がっており、自動車メーカーもようやくその声に耳を傾け始めているということだろう。

フェラーリはラインナップの約20%を電気自動車とすると発表しているが、おそらくそれは1モデルのみになると思われる。今年初め、2台目の電気自動車フェラーリに対する「需要はゼロ」という噂を否定し、そのような車はそもそも存在しないと述べた。フェラーリはエレクトリカ以外の計画については何も語っていないのだ。

高級、高性能、そして高価な電気自動車の市場は未だに形成されておらず、特注車メーカーは需要の低迷を理由に投資を先送りしている。フェラーリ初の電気自動車はリスクを伴うが、同社は全力を尽くしている。

ブランド初の電気スーパーカーがどんな結果となるが、見守るしかない。しかし、もし失敗作になったとしても、フェラーリにはV12エンジンという頼みの綱があるのだ。