システムトータルで251ps/450Nmを発揮。EVモード走行距離は61kmをマーク

「ローグ プラグインハイブリッド」は、三菱自動車からOEM供給を受けて登場した7シーターSUVのプラグインハイブリッド車。つまり、三菱アウトランダーPHEVとメカニカルコンポーネントの基本を共有したモデルだ。

パワートレインは2基の電気モーター、20kWhリチウムイオンバッテリー、2.4L直列4気筒ガソリンエンジンを組み合わせたプラグインハイブリッド。このシステムは、モーターとガソリンエンジンの出力をシームレスに融合させ、ドライバーの要求に応じた効率的なパフォーマンスを提供する。静かで効率的な日常のEV走行に加え、冒険心を満たす長距離走行のためのハイブリッド走行の柔軟性も備えている。EVモード走行距離は61kmと発表された。

システムトータルでは251ps/450Nmを発揮し、加速性能はガソリンモデルの「ローグ」を凌ぐ。インテリジェントAWDが全車標準となり、7つのドライブモード(ノーマル、パワー、エコ、ターマック、グラベル、スノー、マッド)を備え、シーンに合わせてパワーとAWDトルク配分を最適化する。バッテリーの充電は、レベル2の家庭用充電設備により約7.5時間で満充電することが可能だ。

筋肉質でダイナミックな印象を放つエクステリアデザインは、20インチのダーク塗装ホイール、ブラックミラーカバー、ブラック外装トリムが目をひき、LEDヘッドライトを含むオールLEDのランプ類が存在感を際立たせている。

インテリアは機能性と快適性を融合させた魅力的な空間で、エアコン、オーディオ、ドライブモードの物理スイッチを備えている。ダッシュボードやドアアームレストにはソフトタッチ素材を使用し、上質な質感を演出するとともに、フロントドアガラスには遮音性を高めるアコースティックラミネートガラスを採用。上級グレードのプラチナムでは、本革シートやドアイルミネーションのほか、シフト周辺は削り出しアルミトリムプレートが施されている。

インフォテイメントシステムは、12.3インチのメーターと、ワイヤレスApple CarPlayと有線Android Autoを搭載した9インチタッチスクリーンを組み合わせる。プラチナムグレードでは10インチのヘッドアップディスプレイや、ボーズ製の9スピーカー高級オーディオシステムも搭載するとともに、ワイヤレス充電器や前席・後席それぞれにUSBポート(USB-A×1、USB-C×1)を備えている。また、アウトドアなどで使用する電気機器を動作させるための120V・1500Wコンセントがトランクと後席に装備された。

キャビンや荷室の使い勝手も良好だ。2列目シートはスライド、リクライニング、前倒しが可能。3列目へのアクセスが容易な7人乗りの3列シートを設定し、レジャーやファミリーユースを想定した設計となっている。3列目シート格納時にはゴルフバック4個を収納でき、背の高い室内によってマウンテンバイクも楽に積載可能。パワーテールゲートは標準装備だ。リヤドアは70度まで開き、乗降性を向上させるとともにチャイルドシートの積み込みも容易となっている。

安全性も抜かりない。計11個のエアバッグと様々な安全・運転支援技術を備え、ドライバーと乗員に安心感を提供する。すべてのモデルに、Nissan Safety Shield 360技術が標準装備されており、自動緊急ブレーキ(歩行者検知付き)、ハイビームアシスト、車線逸脱警報、後方交差警報、ブラインドスポット警告、後退時自動ブレーキを搭載するとともに、移動物体検知付きインテリジェントアラウンドビューモニターや、加減速とステアリング操作を同時に支援する「ProPILOT Assist 1.1」も標準装備されている。

このたびの発表に際して、日産アメリカズの上級副社長兼チーフプロダクトオフィサーであるポンズ・パンディクティラ氏はこのように述べている。
「ローグ プラグインハイブリッドは、日産の電動化ロードマップにおける重要な一歩です。日常の通勤にはガソリンを使用しないEV走行の利便性を提供しつつ、ガソリンエンジンによる長距離走行の利点も維持しています。このふたつの能力は、EVと従来型SUVの両方の利点を1台で享受したいというお客さまのニーズに応えるものであり、より完全に電動化された未来への準備となります。米国で初のプラグインハイブリッドを導入することは、製品ポートフォリオの活性化と市場カバレッジの拡大を目指すRe:Nissanを強化するものです」