Koenigsegg Sadair’s Spear

「ジェスコ」ベースのハイパフォーマンス仕様

今回、タイムアタックを行った「サデアズ スピア」は、ジェスコをベースに軽量化や専用エアロダイナミクスが導入された。
今回、タイムアタックを行った「サデアズ スピア」は、ジェスコをベースに軽量化や専用エアロダイナミクスが導入された。

2025年7月に発表された「ケーニグセグ サデアズ スピア」は、ミッドシップハイパースポーツ「ジェスコ」をベースに、軽量トップマウント式ダブルブレード・アクティブリヤウィングなど、新開発のエアロダイナミクスを導入し、フロントセクションのエアロパッケージやリヤフードエアインテークなども採用された最強モデルだ。

5.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、エアフローとクーリング性能の向上、エンジンキャリブレーションのアップデートを実施。最高出力は通常ガソリン使用時が1318PS、環境負荷の低い「E85燃料」を使用することで最大1647PSという強大なパワーを実現したと謳う。ケーニグセグが独自開発した9速軽量スピードトランスミッション(LST)を介して、リヤを駆動する。

スウェーデンのゴットランドリングで行われたシェイクダウンテストでは、ジェスコ アタックが記録したラップレコードを1.1秒も更新。公道走行可能なホモロゲーションを取得しながら、あらゆるサーキットでのラップタイムアップを実現した。

制限があるなかで驚異的なタイムを記録

11月4日にラグナセカで行われた車両は、騒音制限があったため、追加のマフラーを装着していた。
11月4日にラグナセカで行われた車両は、騒音制限があったため、追加のマフラーを装着していた。

2025年11月4日、ケーニグセグ・オートモーティブは、このハイパーカーをこれまで様々な世界的レースの舞台となってきたラグナセカに持ち込みタイムアタックを実施した。この日は「90dB」という厳しい騒音規制が課されており、対策としてサデアズ スピアのリヤには追加の大型マフラーが装着されている。

アタックを担当したファクトリーテストドライバーのマーカス・ルンドは、この厳しい条件下において1分24秒16という驚異的なラップタイムを記録した。このタイムはレースロジック社(Racelogic)により正式に公式認定されている。

リヤオーバーハングに追加マフラーの重量物を抱え、限られた走行時間の中で達成されたこの結果は、サデアズ スピアの優れたパフォーマンスを米国においても証明することになっただろう。ケーニグセグ創業者兼CEOを務めるクリスチャン・フォン・ケーニグセグは、今回の記録達成を受けて次のようにコメントした。

「サデアズ スピアには、従来のラップレコードを破る潜在力があることが分かっていました。追加マフラーを装着した状態でこの記録を達成できたことで、騒音規制の少ない日ならば、さらに優れたパフォーマンスを発揮できると言えるでしょう」

「日常的に使えて、快適に乗れるサデアズ・スピアが、内装、電動シート、防音材、アンプなどを備えた状態で、内装を剥ぎ取ったサーキット専用車を上まわったという事実は、私たちの創り出すクルマに込められたエンジニアリングの深さの証だと言えるでしょう」

「ケーニグセグ サデアズ スピア」を動画でチェック!

世界30台が限定販売される「ケーニグセグ サデアズ スピア」のエクステリア。

最新エアロダイナミクスと超軽量化した限定仕様「ケーニグセグ サデアズ・スピア」発表【動画】

ケーニグセグ・オートモーティブは、新型ハイパースポーツ「サデアズ・スピア」を発表した。ジェスコをベースにリヤをロングテール化。新開発の軽量トップマウント式ダブルブレード・アクティブリヤウィングを導入し、ダウンフォースレベルを大幅に向上させた。サデアズ スピアは30台のみが限定製造され、重要顧客向けプライベート発表会の時点で生産枠全てがソールドアウトしている。