メインコンテンツはレーシングコースを“走る”こと

ホンダモーターサイクルジャパンが二輪車市場の活性化を目的に、2019年6月に発表したプロジェクトが「HodaGO(ホンダゴー)」だ。現在は「バイクレンタル」や「バイクレッスン」、「ツアー」、「アプリ」など、多彩なサービスを展開しており、その中の一つが「HondaGOバイクミーティング」である。初回となる2023年は鈴鹿、昨年はもてぎ、そして今年は再び鈴鹿で開催された。当日は雨が降ったり止んだりというあいにくの天候ではあったが、朝から約2200名が来場。これは前年のおよそ2倍もの動員数となる。

最新モデルの試乗車で鈴鹿の国際レーシングコースを走る参加者。先導車付きだが、こんな貴重な経験はなかなかできるものではない。

このイベントは、「ひとりで来ても、みんなで来ても楽しめる!」をコンセプトに、さまざまなプログラムを用意。入場は無料で、サーキットツーリング・試乗券は前売り3300円、当日4400円となっている。メインとなるコンテンツは、国際レーシングコースを走行できる「サーキットツーリング」および「サーキット試乗会」だ。前者は自分のバイクで参加でき、車両はメーカーも排気量も不問。そして、何よりユニークなのは、タンデム走行も可能なことだろう。

「サーキットツーリング」は1周5.8kmのレーシングコースを、126cc以上の車両であれば約2周、125cc以下は約1周、先導車付きで走行できるというコンテンツだ。
1枠で最大230台が走行できることから、スタート時間が近づくとこのようにピットにはあふれんばかりのバイクが集まる。これが1日で計25枠も設けられたことから、複数の枠で走行したというライダーも多かった。
サーキットとは縁遠そうなレブルやゴールドウイングといったクルーザー系の参加も少なくなかった。

「サーキット試乗会」は、その名の通りホンダの最新モデルでサーキット走行ができるというコンテンツだ。ホンダモーターサイクルジャパンが鈴鹿に持ち込んだ試乗車は何と88台(!)。その中には発売前の「CB1000F」もあり、これを目当てに鈴鹿まで足を運んだライダーも多かった。

GPスクエア会場に設けられた試乗車の発着場。最新モデルがズラリと用意された。
発着場をスタートするライダー。この「サーキット試乗会」は1枠40台、計14枠が用意された。
サーキットツーリング、サーキット試乗会ではプロのカメラマンが走行シーンを撮影。それを販売するサービスも行っており、多くの参加者がプリントアウトされた自身の画像を探し出し、購入していた。
メイン会場の隣にある交通教育センターでは「ミニ試乗会」を開催。有料サービス「HondaGO PLUS」会員限定のCB1000F試乗会は、事前予約不要かつ待ち時間がほとんどないこともあって、非常に好評だった。
同じく交通教育センターで行われた原付二種モデルによるミニ試乗会。写真のCT125・ハンターカブをはじめ、PCXやグロム、CUV e:など9車種が用意された。

豪華ゲストのトークショーやアーティストライブも

GPスクエア会場に設けられたステージでは、「Honda Dream FES」と題したライブやトークショーが開催された。ライブでは、名古屋で活動しているメンズユニット「iPASS(アイパス)」と、地下アイドルグループ「仮面女子」がパフォーマンスを披露。それぞれのファンが多数来場し、その光景はさながらライブ会場のようだった。

トークショーでは、芸能界一のMotoGPマニアとして知られるチュートリアルの福田充徳さん、タレントの三船美佳さん、そして女優の高島礼子さんが個別に登壇。高島礼子さんは、田舎育ちゆえに移動手段として原付免許を取ったのがバイクとの出合いだったそう。三船美佳さんは16歳で中型二輪免許を取得し、ホンダのスティードを購入。子育てが落ち着いたらリターンしたいという夢も語ってくれた。

Honda Dream FESを盛り上げてくれた皆さん。チュートリアルの福田充徳さんはタイトルカットをご覧あれ。
トライアルのデモンストレーションを披露してくれたのは、現役トライアルライダーの武田呼人(たけだ・よひと)選手。午後から行われた2回目のデモでは、高島礼子さん、三船美佳さん、チュートリアル福田充徳さんも間近で観覧していた。

コンテンツ盛り沢山、ホンダファンが1日中楽しめるイベントへ

サーキットツーリングの1枠目が終わるころになると、徐々に出展ブースへも来場者が集まり始めた。交換を予定しているパーツの話を直に聞けるのも、こうしたリアルイベントへ足を運ぶメリットの一つ。
パドック側に設けられた駐輪エリア。ホンダ車オーナーでなくても、ホンダファンであれば誰でも参加OKなのが、このイベントの特徴だ。
16:30からのサーキットコースパレード走行を送り出すマーシャルの方々。

主催者も手応えを感じているという本イベント。来年の開催場所や時期についてはこれから検討するとのことだが、春のモーターサイクルショーでは発表できるように準備を進めているとのこと。ホンダファンの方はお楽しみに!