「Robonity(ロボニティ)シリーズ」のロングストロークタイプは、最長ストローク3,000mm、最高可搬質量200kg、繰返し位置決め精度:±0.01mmの高精度ロングストローク・高可搬モデル。ヤマハ発動機独自の「最適サポート機構」(特許取得済)搭載により、危険速度による速度低下を抑制し、最高速2,400m/secでの動作を可能としている。またタイミングベルト駆動タイプは、最長ストローク4,000mm、最高速度3,750mm/secと歴代最高速度を実現。長距離装置間の高速搬送が可能なモデルとなる。そして低床タイプは、全高をサイズダウンすることで、装置全体のコンパクト化に貢献。薄型化しながらも高い剛性で、高精度が確保されている。いずれもガイドやボールねじ、ベルトをカバーするシャッター標準装備のため、グリスの飛散や異物混入を抑止し、半導体やEVバッテリーなど、高いクリーン度やドライ環境が求められる昨今の製造現場での使用も可能だ。
「Robonity」ロングストロークタイプの主な特徴

1)「最適サポート機構」搭載によりストローク100%(最大2,400mm/sec)での動作可能
サポート部品を複数配置し、ボールねじの振動を抑えるヤマハ発動機独自の「最適サポート機構」(特許取得済)を搭載。一般的に長いボールねじを高速で動かすと中央がたわみ、ねじ軸の振動による共振で芯がずれて精度低下などを引き起こす(なわとび現象)。そのため、速度を落として使用しなければならないが、「Robonity」ロングストロークタイプは、「最適サポート機構」により、速度低下を抑制し、広範囲のストロークにおいて最高速2,400m/secでの動作が可能。これは、従来機(FLIP-Xシリーズ「GFタイプ」)の1200mm/secに比べ、約2倍の速さとなる。
2)高剛性・高精度
ガイドレールとフレームを一体化した構造により、コンパクトでありながら高いモーメント剛性を備え、水平可搬質量200kg、垂直可搬質量100kg(750W)を実現している。また高効率で高精度な研削ボールネジを採用し、繰返し位置決め精度±0.01mmと高い精度と耐久性を誇る。
「Robonity」タイミングベルト駆動タイプの主な特徴

1)同社歴代最高搬送速度3,750/secを実現
モータ出力アップとハイリード採用により、最高速度3,750mm/sを実現。最大可搬質量60kg まで(400Wモータ搭載時)この速度での搬送が可能。
2)ロングストロークに対応
従来機(FLIP-Xシリーズ「B14H」)に比べ約1.23倍となる最長ストローク4,000mmを達成。各種生産設備における長距離の工程間搬送が可能。
「Robonity」低床タイプの主な特徴

1)設備のダウンサイズが可能
低床アルミフレームとガイドレールを一体化したアウターレール方式により、従来機比で高さを約20~46%サイズダウン。また全高を抑えられるため、装置全体のコンパクト化にも貢献する。
2)静的許容モーメントの向上
薄型化しながらも、従来機比でピッチング方向、ヨーイング方向、ローリング方向いずれも剛性が約2倍に向上。繰り返し位置決め精度は±0.005mm、走り精度が ±0.02/800mmと高精度を誇る。