レクサスのフラッグシップセダンは終焉を迎えようとしているが、全く新しい車種がその代わりを担うようだ。
衝撃の6輪ミニバンに加え、流線型のSUVも発表した。
クーペという名称だが、厳密には「クーペSUV」で、ミニバンのエッジの効いたスタイリングを踏襲しつつも、親しみやすいフォルムに仕上げられている印象だ。

また、フェラーリ・プロサングエを彷彿とさせるリアヒンジドアを備えているが、それ以上の魅力はそれだけではない。
傾斜したルーフラインからテールゲートで終わっているように思えるかもしれないが、このコンセプトカーにはちゃんとしたトランクが備わっている。
リアパネルがスライドダウンすると、自動的に外側に広がるカーゴフロアが現れる。
ラゲッジスペースにアクセスするにはかがむ必要があり、背の高い荷物を積むスペースは限られているが、それでも興味深いアイデアといえる。

車内も強いインパクトを与えている。
2層式のインストルメントクラスターにはワイドなデジタルスクリーンが組み込まれ、さらに大型の助手席用ディスプレイが備えられている。
後部座席の乗員は、前席の背面に取り付けられた巨大な縦型タッチスクリーンで、ゆったりとくつろげる。
レクサスはLSクーペについて詳細を明らかにしていないが、あらゆる兆候から見て完全な電気自動車であることが分かる。
4人乗りという贅沢なレイアウトを持ち、従来のボタン類はほとんど存在せず、窓の開閉スイッチは助手席の左前隅に配置されているようだ。
そのほか、大きなパノラマガラスルーフと、SUVとしては驚くほど多くのエアベントを備えている。
フロントエンドの両端の角張ったライトは、ブランドの新たなデザインアイデンティティを彷彿とさせ、ルーフ後部サードブレーキの間には、小型のドローンを搭載している。
レクサスはLSクーペコンセプトを「あらゆる面で最高のものを求める人々の願いに応える」と表現、「ドライバーだけでなくパッセンジャーにとっても同じように楽しい、二面性を見出す能力。
レクサスが常に得意としてきた、相反する要素を両立させたクルマ」と伝えている。
LSクーペコンセプトは、最先端技術を満載した魅力あるコンセプトカーではあるが、ネットでは「LSはフラッグシップセダンであるべき」という声が多く、LS後継モデルがどのような形で登場するかは社内でも決定していないようだ。
一方、RCは、後継モデルの開発が順調に進められており、LCと統合するかは未定ながら、2ドアクーペのボディスタイルは継承されることになりそうだ。








