本実証実験は、2025年6月に静岡県浜松市水窪地区で実施された移動支援の取り組みに続くものである。今回は新たに太陽光で発電した電力のみで走行する車両が用いられ、脱炭素化と高齢者の自立的な移動支援の両立が目指される。
一島一村の離島である姫島村は、高齢者の移動手段に課題を抱える地域である。今回の実証では地域住民からモニターを募集し、車両を貸与することで、日常使用における利用履歴および発電履歴の調査が行われる。
使用車両は、ヤマハ発動機の米国製造拠点YMMC※2製の電動ランドカー「DR2-PTV」(国内未販売)に太陽光パネルを搭載したもので、車両区分は第一種原動機付自転車、定員は1人、最高速度は時速20km未満。実証期間中の運行管理をT-PLANが担当し、崇城大学はこれまでの太陽電池搭載車の発電効率向上に関する研究成果を活かし、走行・発電データの分析や太陽光による走行の有効性を検証する。

【注釈】
- 超小型モビリティは、自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、地域の手軽な移動の足となる1~2人乗り程度の車両。ミニカーは、超小型モビリティのうち、第一種原動機付自転車の満たすべき定格出力・大きさ等を満たしているものであり、乗車人員は1人。
- Yamaha Motor Manufacturing Corporation of America