後席居住性や内装質感は良好 シャシー性能や操作性も特筆

2024年3月に日本発売となったWR-V。ヴェゼルやZR-Vの販売は好調だが、それでも他のメーカーに比べるとSUVのラインナップが少なく、それを補完するかっこうだ。ヴェゼルはBセグメントの中では大きめでCセグメント寄り。それに比べるとWR-VははっきりとBセグメントでホンダの中では最もコンパクトなSUVとなる。
エクステリア




インド工場で生産されたモデルを輸入すること、Bセグメントであることなどがスズキ・フロンクスと共通しているが、スズキにとっては国内モデルのフラッグシップ、WR-VはSUVの末っ子ということで立ち位置が違う。また、フロンクスはクーペ風のスタイルであるのに対してWR-Vはボクシーなスタイルで後席の居住性なども考慮されたファミリー向けとなっている。
乗降性


1.5ℓ自然吸気エンジンのFFのみで装備も比較的シンプルに割り切り、スタートプライスは209万8800円〜とお買い得感を全面に押し出していたが、インテリアなどが安っぽいと指摘されていたのを受けて25年3月に一部改良。「Z」と「Z+」ではインパネにソフトパッドを採用するなど質感の向上が図られ、「Z+」ではブラウンの内装色も用意。新たに「ブラックスタイル」も設定された。従来のエントリーグレードの「X」の導入が遅れているので(25年夏頃の予定)、現在のところスタートプライスは239万8000円。それでもコストパフォーマンスに優れるモデルであることに変わりはなく、インド工場製だからといって質が劣るということはない。ヴェゼルに比べると格下感は否めないものの、生産国の違いではなく価格差といったところだろう。
インストルメントパネル

ボクシーなスタイルだけあってコクピットに収まったときの視界は良好で、車両感覚もつかみやすい。アイポイントが高いSUVということも相まって運転に不慣れな人でも安心感が高いのが魅力だ。ダッシュボードが水平基調であることも余計なノイズを感じさせずスッキリとしていて好印象。パーキングブレーキが電子制御ではなくレバー式であること、ATセレクターもボタンではなくレバー式、各種物理スイッチも多めというのも、古くはあるが安心感がある。下手に最新式にして使いにくくなるよりはよほどいい。
居住性


パワートレインは可もなく不可もなくといったところ。エンジンはパワフルとまではいかないがCVTが上手に力を引き出してドライバビリティは良好だ。ラバーバンドフィールもほどよく抑えられている。ただし、全体的に音/振動は大きめでロードノイズも含めてちょっとうるさいのが惜しい。シャシー性能は意外なほどハイレベルだ。乗り心地に硬さはなく、大きな凹凸を乗り越えても突き上げは抑えられ、たいていの場面で快適ハンドリングは特にスポーティさを狙っておらず素直な感覚でありながら、その気になって攻めた走りをすればしっかりと応えてくれる。
うれしい装備






月間販売台数 3198台(24年11月~25年4月平均値)
現行型発表 23年12月(一部改良 25年3月)
WLTCモード燃費 16.2㎞/ℓ

ラゲッジルーム


コストパフォーマンスを重視しただけのモデルかと思いきや、クルマとしての基本はしっかりと押さえているWR-V。良品廉価という言葉がしっくりとくるモデルなのだ。


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