歴代Zと向き合ってきた老舗のアプローチ!

ストリートからサーキットまで安定して走りを楽しめるメイキング!

創業から約40年。京都を拠点にカスタムシーンを牽引してきた老舗チューニングショップが、フジムラオートだ。オリジナルブランド「ロケットダンサー」でも知られる同店は、イエローボディのZ33デモカー“きぃ〜ちゃん”で積極的にサーキットアタックを行い、確かな実績とノウハウを積み上げてきた。

その経験を惜しみなく注ぎ込んだのが、ここで紹介するRZ34とZ34コンバーチブル。ストリートでは快適に、サーキットでは存分に走りを楽しめる“ツボ”を押さえたメイキングは必見だ。

RZ34でまず注目したいのは、軽快な走りを研ぎ澄ますフットワーク。Z34で培った知見を反映したオリジナル車高調は、ストローク量から減衰特性まで時間をかけて煮詰めたこだわりの逸品だ。サーキットでの速さも視野に入れ、スプリングにはHAL製(フロント30kg/mm、リヤ34kg/mm)を組み合わせる。アライメント調整の幅を広げる調整式アッパーリンクもオリジナルパーツとなる。

ブレーキには豊富な装着実績を誇るブレンボ製モノブロックキャリパーキットを採用。デモカーにはサーキット走行にも対応するGT-Sキットを装着し、フロント6ポット+380mmローター、リヤ4ポット+345mmローターの組み合わせとしている。

ブレンボGTキットは、ローター込みの前後セットで約70万円〜と導入しやすい価格帯も魅力。制動力の向上はもちろん、視覚的なドレスアップ効果も大きい。

ブレンボGT-Sキットはハードアルマイト仕上げとなり、足元を精悍に引き締める。ホイールはボルクレーシングTE37 SAGA S-plusの19インチ、タイヤはアドバンA052をセット。

オリジナルのジェントルサウンドマフラーは、メインパイプ60φ、テール104φの左右出し仕様。美しいリヤビューに加え、存在感あるサウンドも魅力となっている。

室内にはレカロRMSフルバケットシートを装着。シェルをボディ同色にペイントすることで、統一感のあるインテリアを構築した。

一方、オリジナルブランド「ロケットダンサー」のフルエアロをまとったZ34は、希少なコンバーチブルモデルがベース。スーパーチャージャーの導入により、新型にも引けを取らない速さと存在感を発揮する。

VQ37エンジン本体はノーマルのまま、インジェクターと燃料ポンプを容量アップ。HKS GT2-7040スーパーチャージャーを組み合わせ、最高出力427.4ps、最大トルク47.5kgmを獲得する。なお、チタン製タワーバーもオリジナルパーツだ。

フジムラオートのスーパーチャージャーキットには、専用インタークーラーやパイピング、エアクリーナーなどが含まれる。サーキットでも確かな性能を実証しており、県外からの装着依頼も多い。価格は85万円〜と、コストパフォーマンスの高さも魅力だ。

GTII 7040コンプレッサーは3種類の削り出しブレードを設定。大径ブレードを組み込めば、最高出力500psオーバーも視野に入ってくる。

Z34デモカーのブレーキもブレンボGTキットを装着。イエローのキャリパーが足元を華やかに演出する。ホイールはレイズ・ボルクレーシングG16の20インチで、タイヤはアドバンスポーツを組み合わせる。

RZ34で足まわりを磨き上げるもよし、Z34でスーパーチャージャーを武器に圧倒的な速さを手にするもよし。世代ごとに異なる最適解を提示し、そのポテンシャルを最大限に引き出すフジムラオートの提案は、Zオーナーにとって確かな道標となるはずだ。

●取材協力:フジムラオート 京都府京都市南区上鳥羽卯ノ花65 TEL:075-661-9393

「大排気量V6でワインディングを制す!」Z33&Z34峠仕様徹底解説

大排気量V6搭載のFRスポーツ、フェアレディZ。その魅力はワインディングでこそ本領を発揮する。トルクフルな加速と安定したコーナリングを両立させるために、フジムラオートが仕上げたZ33とZ34。スーパーチャージャーや足回りチューン、油温対策など細部にこだわった峠仕様の秘密を徹底解説する。

【関連リンク】
フジムラオート
http://www.fujimura-auto.co.jp