スズキは現在、軽ハッチバックのアルト次期型を開発中と見られているが、このほど、その最新情報が入手された。

スズキ アルト

初代アルトは1979年に発売、軽ボンネットバンの先駆けとして日本で大ヒットした。第9世代は2021年に登場したが、6年の月日を経てこのほどフルモデルチェンジが行なわれるという。

スズキ アルト 次期型 予想CG

2024年の7月に行なわれた同社の『10年先を見据えた技術戦略』において、「小・少・軽・短・美」という企業理念が発表されたが、その際、鈴木俊宏社長は「次期アルトは現行型から100kgの軽量化を目指している」と語り話題となった。現行型の最軽量モデルは680kg。ここから100kg減というと580kgとなり545kgと歴代最軽量の初代モデルに35kg迫ることになる。

軽量化による恩恵としては、先ず燃費の大幅向上が期待できる。現在、マイルドハイブリッドでの燃費は28.2km/Lとされているが、次期型では32km/L以上を目安に開発が進められているという。

さらなる軽量化の恩恵は、材料の使用量の削減で製造コスト削減が実現する点。現在車両価格は右肩上がりで、改良新型、世代交代で10万円、20万円の値上げは当たり前の時代だが、次期型アルトではわずか数万円に留まると見られるという。

次期型は、“HEARTECT(ハーテクト)”プラットフォームの最新世代を採用、ボディサイズは、軽規格いっぱいに拡大され、居住空間をさらに向上させるようだ。

次期型のデザインについてだが、車のラインに合わせ、サイドにエッジの効いたキャラクターラインを採用。フロントエンドはダンベル型の個性的なデザインになり、その中に楕円型の大型ヘッドライトと2灯上下に分けたポジションランプとウインカーを配置。スカート部にはアンダーバーを配置するなど、スポーティなイメージが与えられるものと予想されている。

パワートレインは日本独自の軽自動車規格のため、660cc直列3気筒+エネチャージ、及び同エンジン+マイルドハイブリッドがラインナップされるはずだが、海外市場仕様にこの次期型がベース車として投入されるかは不明だ。

次期型のワールドプレミアは2026年と見られていたが、現在では、遅れて2027年9月と予想されている。日本市場では、ホンダ N-ONE、三菱 eKワゴンらと競合するが、燃費とコスパで次期型アルトは優位に立つものとみられる。