オーナーの愛情がほとばしるピッカピカの極上コンデイション

エクステリアはあえて純正で勝負!

何はともあれ、この2台のチューンド旧車を見ていただきたい。R31型スカイラインとA187型スタリオン、どちらも希少グレードなのだが、新車当時からタイムトラベルしてきたのではないかと疑いたくなるほどコンディションが良いのだ。

まず、R31スカイラインの方から。このクルマはGTS-Rというグレードで、当時市販車の最高峰であったグループAレースで勝つために投入されたホモロゲモデル。

生産台数はわずか800台で、専用タービンや等長ステンEXマニなどが装着されていた。当時の車両価格は340万円。オーナーは、このクルマを岐阜県の“R31ハウス”で購入し、納車時に同色オールペンしてもらったそうだ。ちなみに、このブルーブラックはGTS-R専用の特別カラーだ。

エンジンはストック状態をキープ。専用タービンや等長ステンEXマニにより、210ps/25kgmを発生するRB20DETユニットだ。外装に負けじとエンジンルームもミントコンディションなのだが、維持するために何をするわけでなく、洗車のたびにウエスでキッチリ拭き上げている程度とのこと。

スイッチ類やモール、そしてウインカーなど、入手できる純正部品はできる限り新品に交換済み。そのため室内の綺麗さもハンパではない。

純正オプションのホイールに似ているという理由で、ボルクレーシング・エボ4の18インチをセット。ブレーキキャリパーはフロントがS14用でリヤがR32用だ。

そして、A187スタリオン。こちらはGSR-VRというグレードで、マッシブなブリスターフェンダーが与えられ、心臓部には輸出仕様の2.6Lエンジンを搭載。生産台数は1000台に満たない貴重なマシンだ。

R31スカイラインはノーマルをキープしていたが、このスタリオンはエンジンチューンも本格的だ。直4 2.6LのG54BユニットにGT2835タービンを組み合わせ、最大ブースト圧1.5キロ時に350psを発揮! 2500rpmも回っていればフルブーストが掛かるハイレスポンス仕様に仕上がっている。

また、壊れやすいエアフロはキャンセルして、F-CON VプロでDジェトロ化。インジェクターも4気筒シーケンシャルドライブ化している。専用チューニングパーツが存在しないため、サージタンクやEXマニなどは全てワンオフスペシャルだ。

エキゾーストマフラーは、旧車らしさと個性を求めて砲弾デュアル出しをワンオフメイド。消音まで考えられているため、ストリート走行も全く問題ない。

どちらもエクステリアはノーマルに拘りつつ、気になるところに手を入れながら80’sチューニングカーライフを楽しんでいく。こういうスタイルは今後も増えていきそうだ。

「GMデザイナーが16歳から鍛え続けた愛機」V8エンジン+自作ワイドボディの超本気スタリオン!

3Dスキャン、デジタルレンダリング、CFD解析、クレイモデル、FRP成形…。プロダクトデザイナーのジョンが16歳から育て続けるスタリオン(コンクエスト)は、メーカー級の工程をすべて自宅ガレージで実行。6.2L V8を積んだ“個人作業の限界突破マシン”だ。