ライバルは三菱アウトランダーなどの日本製PHEVか?

垂直統合による圧倒的な開発力で世界を席巻しているBYD。中国を筆頭とした世界のEV(バッテリーEV)市場は、一時的に成長が止まる、もしくはマイナス基調となっていて、踊り場とも表現されている。

そんな中、中国市場も含めて急成長しているのがプラグインハイブリッド(PHEV)だ。BYDは、PHEVをスーパーハイブリッド「DM-i(デュアル・モード・インテリジェンス)」システムと読んでいて、スーパーハイブリッドもしくは、ハイブリッド技術「DM-i」と表現している。

プラグインハイブリッドのBYDシーライオン6

モビリティショー2025からの事前申し込みは300台超に

BYD Auto Japanの東福寺社長は、PHEVのシーライオン6が「ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)」で日本初公開して以来、300台超の事前申し込みがあったと冒頭で紹介。

プラグインハイブリッドのBYDシーライオン6

BYD Auto Japanで商品企画部の部長を務める新道 学氏は、日本の登録車市場について2018年以降、世界市場と同様にSUVセグメントが成長し続けていると、BYDも注力しているSUVの成長ぶりについて触れた。

日本市場(登録車)におけるSUVが搭載するパワートレーン別では、2022年から少しずつ増えてきているEVとPHEVは、年間4〜5%程度と説明。一方のハイブリッド(HEV)は、年々伸張していて、2024年以降は約半数を占めている。BYDでは、EVはもちろん、PHEVも投入することで、PHEVも含めたハイブリッド市場に挑戦するべく「シーライオン6」を投入したと説明している。

SUV市場におけるパワートレーン種別

BYDのプラグインハイブリッドの歴史は古く、2008年に世界初のプラグインハイブリッド車を投入している。なお、シーライオン6のベンチマークの1台だったという三菱「アウトランダー(PHEV)」は、SUVタイプのプラグインハイブリッドとして世界初の量産モデルであり、2013年に市販化している。

BYDのプラグインハイブリッドは、グローバル累計販売は740万台を超え、90以上の国や地域に投入しているという。商品企画の新道氏は、スーパーハイブリッドがスーパーであるゆえんについて、「高効率ガソリンエンジンとBYD独自のハイブリッドシステムによる圧倒的な低燃費」、「モーター走行を主軸とした電動走行による静粛性」、「電動走行による優れたパフォーマンス」を挙げている。

スーパーハイブリッドの走行モードは、メインとするEV、ガソリンエンジンを発電にだけ使うシリーズハイブリッド、モーター走行に加えて、エンジンをクラッチで直接つなぐシリーズ・パラレルの3モードになる。

状況に応じて3つの走行モードを使い分けている

市街地では、80%以上がEVモードで走行し、エンジンが低負荷域となる高速道路では67%がモーターとエンジンを使うシリーズ・パラレルモードで走行。ただし、165km/hまでモーター走行のみで加速することが可能で、試乗記は別の機会で報告するが、高速道路でも電動車らしい鋭い加速を享受できる。なお、WLTCモードでは、54%がEVモード、25%がシリーズハイブリッド、18%がパラレルモードになるという。

シーライオン6の価格は、FWD(2WD)が398万2000円、AWDが448万8000円。現時点でのCEV補助金は未定だが、ほかのPHEVモデルと比較すると、価格破壊をもたらしてきたBYDらしい価格設定になっている。

3つの走行モードの割合

ベンチマークの1台だったという三菱アウトランダー(PHEV)は、529万4300円〜671万6600円。トヨタ「ハリアー」のPHEVは、547万300円〜626万100円などとなっていて、 ほかのメルセデス・ベンツやアルファロメオなどのPHEVと比べてももちろん安価になっている。