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今日は何の日?

■GAZOO Racingがチューンアップしたトヨタ86“GRMN”登場

2015年にデビューしたトヨタ「86”GRMN”」

2015(平成27)年1月4日、トヨタは高性能モデル「86“GRMN”」の注文を開始した。86“GRMN”は、TOYOTA GAZOO Racingがニュル24時間耐久レース参戦の経験を生かして開発したコンプリートカーである。予約注文は同年1月22日までで、抽選の上100台限定で発売された。

トヨタとスバルの提携の象徴として誕生した86/BRZ

スバルは、1968年以来日産自動車と提携関係にあったが、1999年にGMと業務提携を締結。その後、GMの経営悪化を受けて、2005年にトヨタと資本提携を結んだ。

1983年にデビューした通称86と呼ばれたトヨタ「カローラ・レビン」

提携では、FRのライトウェイトスポーツをトヨタとスバルが共同開発し、両社で市場展開することが取り決められていた。目指したスポーツモデルは、スバルのコア技術である水平対向エンジンを搭載した新しいプラットフォームをベースに、2011年末の市場投入を目指すという具体的な目標が掲げられたのだ。

1983年にデビューした通称86と呼ばれたトヨタ「スプリンター・トレノ」

コンセプトは、“新しい次元の運転する愉しさ”で、廉価、軽量、低重心を目指して、主に企画をトヨタ、開発と生産をスバルが担当する共同開発によって進められた。

1983年にデビューした通称86と呼ばれたトヨタ「カローラ・レビン」「スプリンター・トレノ」に搭載された4A-GEUエンジン

トヨタは、この新型スポーツカーに今も名車として語り継がれている1983年デビューの名車「86(ハチロク)」という名前を付けた。86は、今も人気が高いFRレイアウトを採用した4代目「カローラ・レビン&スプリンター・トレノ」の車両形式AE86に由来する。それだけ、このクルマにはトヨタの熱い想いが込められていたのだ。

一方、スバルは「BRZ」とネーミングした。BはBoxer engine(ボクサーエンジン)、RはRear Wheel Drive(後輪駆動)、ZはZenith(究極)を意味し、トヨタ86との違いはフロントマスクと若干のチューニング違いである。

スバルが誇るボクサーエンジンを搭載したFRスポーツ86/BRZ

2012年にデビューしたトヨタ「86」、ボクサーエンジンとロングノーズの流線型フォルムが注目された

2012年4月(BRZは3月)に発売が始まったトヨタ86/BRZは、車両パッケージングやデザインをトヨタが、エンジンをはじめとする機構面や生産などはスバルが担当した。

スポーツカーらしいロングノーズの流線型フォルムのボディに、エンジンはスバル伝統の水平対向エンジンを採用。エンジン長が短く、低重心で回転バランスが良いボクサーエンジンがFRスポーツには最適と判断したからだ。

2012年にデビューしたスバル「BRZ」(トヨタ86の兄弟車)

パワートレインは、最高出力200ps/最大トルク20.9kgmを発揮する2.0L水平対向4気筒DOHCエンジンと、6速MTおよび6速ATの組み合わせ。サスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラット/コイルスプリング、リアはダブルウィッシュボーン、ブレーキは4輪ディスクブレーキと高機能な装備が採用された。

2012年にデビューしたトヨタ「86」に搭載されたスバル製水平対向エンジン

トヨタ86は発売とともに人気を獲得。注文してから半年待ちと、冷え込んでいるスポーツカー市場では異例の大ヒットとなった。

2012年にデビューしたトヨタ「86」のリヤビュー

TOYOTA GAZOO Racingがチューンナアップした86“GRMN”

トヨタ86ベースの「トヨタ86“GRMN”」は、TOYOTA GAZOO Racingがニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦の経験を生かして、究極のスポーツドライビングが楽しめるように開発されたコンプリートカーである。

2015年にデビューしたトヨタ「86”GRMN”」

エクステリアは、CFRP製の大型リアスポイラー、フロントスポイラー&バンパーサイドフィンなどのエアロパーツなどで空力性能の向上とともにスポーティさをアピール。乗車定員を2人に減らした室内は、ブラックを基調でまとめ、専用のレカロ製スポーツシートや小径ステアリングホイールにはレッドが使われた。また、ボディカラーは、ホワイトパールクリスタルシャインの1色のみに限定された。

トヨタ「86”GRMN”」のリアビュー

さらに、エンジンフードやトランクリッド、ルーフパネルもCFRP製とし、さらにポリカーボネート製のリアウインドウとクォーターウインドウを採用することで、軽量化と低重心化を達成。その他にも、ボディの補強材や専用チューンのサスペンション、前後異径タイヤ、強化型のブレーキなども組み込まれた。

2012年にデビューしたスバル「BRZ」のFA20型水平対抗4気筒エンジン
86/BRZに搭載された4気筒水平対向エンジン

パワートレインは、最高出力219ps(←210ps)/最大トルク22.1kgm(←20.9kgm)にパワーアップした2.0L水平対向4気筒DOHCエンジンと、ノーマル車よりもギア比をクロスレシオさせた6速MTの組み合わせ。エンジン出力については、吸排気系を改良した上で各部のフリクションを低減して向上させた。

トヨタ「86”GRMN”」のコクピット
トヨタ「86”GRMN”」専用のシート

車両価格は、100台限定で648万円。トヨタ86(GTグレード)の約2倍と高額だが、専用ラインで匠の技能を有するスタッフにより組み立てられたスペシャルカーだ。

トヨタ・86“GRMN”の主な諸元

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ベースの86(GTグレード)の2台分の価格の「トヨタ86“GRMN”」は、高すぎてチョットという人には、2018年に発売された同じくGAZOO Racingチューニングの1ランク下の「トヨタ86“GR SPORT”」の378万円~がおススメだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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