2025年11月2日(日)に、東京ビッグサイトで開催されていた『ジャパンモビリティショー2025』のコミュニティゾーンにて、SUBARUが主催する『スバルEJ20ミーティング』(以下、EJ20ミーティング)が開催された。

「EJ20」とは?
EJ20とは、1989年に登場した初代レガシィに初搭載されたエンジンで、市販車にはVAB型WRX STIの終売とともに2020年に惜しまれつつ生産を終了した。

EJ系エンジンは、レガシィがデビューする直前まで旧態化していたEA系エンジンが主力だったスバルに、インタークーラー付のDOHCターボエンジンをフラッグシップにDOHCの自然吸気エンジンからSOHCのボトムグレード用まで幅広いラインナップで登場し、一気にスバルの主力エンジンとして多くのオーナーを魅了した。

もちろん初代レガシィの10万キロ世界速度記録を皮切りに、WRCや全日本ラリー、さらにはスーパーGTまでモータースポーツでも幅広く活躍し、多くの功績をもたらした名機でもある。
ゆえにオーナーはもちろん、モータースポーツファンからもEJ20は、広く認知、支持されているのだ。
スーパーGT2025年シーズン最終戦に合わせて開催

そんなEJ20も、いよいよモータースポーツのフィールドで最後まで活躍していたスーパーGT BRZ GT300からも姿を消すことがアナウンスされ、最後の勇姿を見せる最終戦もてぎラウンドの記念すべき日に、50台ものEJ20搭載車が全国各地から集まった。

ゲストには全日本ラリーで活躍中の新井敏弘選手、スバルのレジェンド的存在の辰己英治氏、株式会社SUBARU CTO室モータースポーツ技術プロジェクト主査の嶋村 誠氏と豪華な顔ぶれで開催された。

イベントはすべての車両がボンネットを開け、新井選手のVAB型WRX STIのラリーカーのエンジン始動を皮切りに、参加者が一斉にエンジンを始動するというコンテンツからスタート。会場内には新旧様々なEJ20の咆哮が轟いた。
貴重な車両やエンジンを展示
会場の見どころはEJ20搭載車の中でも象徴的なヒストリックカーとして、初代レガシィのWRCグループAマシン(1993年ニュージーランドラリー優勝車)を展示。EJ20の初搭載車である初代レガシィのWRCマシン、しかもスバルワークスのWRC初優勝車という貴重な記念碑的車両なのだ。

さらにEJ20エンジン最後の搭載車となるVAB型WRX STIは新井選手のデモランにも登場し、EJ20エンジンを搭載した最初のラリーカーと最後のラリーカーの共演という感慨深い展示となっていた。

また、会場内にはVAB型WRX STIに搭載されるEJ20エンジンの展示もあり、普段見ることのできないエンジンの裏側も目にすることができるディスプレイが設置されていた。これには多くの参加者が写真に収めていただけでなく、ディスプレイに設置されていたこれまでのEJ20エンジン搭載車のリストのなかから愛車の名前を探し出す人も多かった。


スペシャルトークショーではEJ20とゆかりのある3名のゲストが開発時の裏話からモータースポーツフィールドでの思い出などを語り、ここでしか聞けないまさな特別なトークを繰り広げた。

特にラリードライバーの新井選手からは、登場時には故障の多かったEJ20も、年々進化を遂げ、性能だけでなく耐久性も向上し、信頼性の高いエンジンに育ったことなどを高く評価していた。

新井選手によるデモランは、EJ20ミーティングに参加したユーザーはもちろん、モビリティショーに来場した人たちも釘付けの圧巻の走りを披露。新世代のパワーユニットに変わられたとはいえ、惜しむ声も多いことがうかがえるまだまだ現役で通用するパワフルなデモランに歓声があがった。

スーパー GT2025年最終戦ライブビューイングも実施
そして、このイベントが開催された11月2日はスーパー GT2025年シーズン最終戦(第8戦)もてぎラウンドの決勝戦が行なわれていたが、BRZ GT300もまた、この日がEJ20エンジンでの参戦が最後となることがアナウンスされており、会場ではその有志を遠く離れた東京から応援できるようライブビューイングも開催された。

また、エリア内には千葉スバルによる物販ブースも設けられ、STIやSUBARUのグッスなども販売。さながらスーパーGTの会場を彷彿とさせる雰囲気となっていた。

この記念すべきイベントに応募した車両はなんと500台!10倍の抽選を見事にくぐりぬけたオーナーの皆さんは、まさに至福のひとときであっただろう。

名機と呼ばれているEJ20だが、新世代エンジンに変わってもそのスピリットは受け継がれており、まだまだ大切に所有し続けるオーナーによってこの先も長きにわたり町中で元気に走る姿を目にすることは多い。メーカーにはまだまだ続けてほしいと思えると同時に、もっとたくさんのオーナーが参加できるイベントに成長してほしいと感じた。





