GT-Rを知り尽くしたオーナーが選んだ“もうひとつの答え”

ハコスカ&ケンメリGT-R肩を並べる存在感!

九州を拠点に、L型をはじめとした旧車チューニングで確かな実績を積み重ねてきた名門「プライムガレージ」。同社代表の瓜生さんから「今回はオーナーさんのガレージへ行きましょう」と案内され、取材班が足を運んだ先に広がっていたのは、想像を軽く超える光景だった。

真新しいガレージに整然と収められていたのは、ケンメリが2台、ハコスカが2台。合計4台のスカイラインが、まるでミュージアムのように並んでいる。

その内訳を見れば、オーナーが並々ならぬスカイラインマニアであることは一目瞭然だ。1969年式ハコスカ4ドアGT-R、1972年式2ドアGT-R、そして“幻”とも称される1973年式ケンメリGT-R。第1世代GT-Rが、このガレージに集結している。

そして、その“本物”のGT-Rたちと肩を並べるように鎮座していたのが、今回の主役となる一台。GT-Rではない。しかし、GT-Rと並ぶにふさわしい存在感を放つ、ケンメリGT-Xをベースとしたチューンドマシンだ。

エンジンはL20からL28へ換装。さらに亀有エンジンワークス製のピストン、コンロッド、フルカウンタークランクを投入し、3.2L化を実施している。ストロークは85mm、ピストン径は89φ。ヘッドにはJMC製チューンドL型ヘッド(リプロ)を採用し、ポートには追加工を施す。カムシャフトはカメアリの77度を組み合わせ、出力は300psを軽く超えるスペックに達している。

制御系にはLINKのフルコンを採用。燃料供給は、キャブレターのような外観を持つJenvey製インジェクションスロットルを装着する。点火系はRB26用のクランク角センサーとコイルを流用し、ダイレクトイグニッション化。エキゾーストマニホールドはプライムガレージのオリジナルで、マフラーは当時定番だった50φデュアル仕様。フルステンレスでフロントから新たに製作されている。

この出力に対応するため、駆動系も全面的にリファインされた。ミッションはS15用ニスモ製6速、デフはR200ケースにOS技研製LSDを組み込み、ドライブシャフトやマウント類も含めて強化。各部の移設キットには、エスコート製を中心に用いている点も見逃せない。

足まわりにはRSワタナベの8スポーク15インチをチョイス。タイヤはフロント205/50R15、リヤ225/50R15のポテンザRE-71RSを組み合わせる。

また、近年注目を集める電動エアコンも装備。150Aオルタネーターを投入しているものの、始動時の電圧などにはまだ余裕がなく、常用を考えると電装系のさらなる強化が今後の課題だという。

インテリアは、ほぼオリジナルを維持。暗所では黒にも見えるが、実際には濃紺のレザー系素材を用いた純正シートと内張りが組み合わされている。ボディカラーとのセットオプションだったようで、ブルー系内装だけでも素材や配色違いが複数用意されていたという。当時の日産のこだわりがうかがえる部分だ。

GT-R仕様のエクステリアをまといながら、グリルとカムカバーには、オーナー自らが用意した「PRIME GARAGE」のエンブレムを装着。それはGT-Rと並び立つために選び抜かれた、チューニングカーとしての矜持そのものなのである。

●プライムガレージ 福岡県北九州市小倉南区葛原東3-3-5 TEL:093-473-2338

「ハコスカを救うために、ハコスカを壊した男」旧車の概念を打ち壊す魔改造スペックに迫る!!

一見すると完璧なハコスカ。しかしその中身はS15シルビアという衝撃の事実。H.D.Oが東京オートサロンに投入した“ハコビア”は、旧車の弱点を現代技術で塗り替える問題作だ。フレーム、足回り、快適装備までシルビア譲り。見た目と中身のギャップが、旧車カスタムの常識を覆す。

【関連リンク】
プライムガレージ
http://www.prime-garage.com