「アフィーラ1」は2026年内に米カリフォルニア州で納車開始。日本には2027年前半に導入予定

アフィーラ1(写真左)とアフィーラ プロトタイプ2026(同右)。中央はソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼CEO

「アフィーラ プロトタイプ2026」は、CES 2023で発表されたソニー・ホンダモビリティの処女作である「アフィーラ1」のコンセプトを踏襲しながら、空間の自由度を高め、より多くのユーザーに喜んでもらうことを目指したプロトタイプ。このプロトタイプをベースとした新型モデルを、同社は2028年以降を目途に米国市場の届けることを目指している。

アフィーラ1

アフィーラ1は、先進のソフトウェアと高性能なハードウェアとの融合がもたらすモビリティの知能化により、人とクルマとのインタラクティブな関係性を追求している。運転負荷軽減と安心・安全な移動体験を提供する先進運転支援システム(ADAS)や、モビリティとのコミュニケーションを可能にする対話型パーソナルエージェントを搭載し、室内には多彩なアプリやエンタテインメントコンテンツを楽しめる独自のサウンドシステムとディスプレイを配置。ドライバーとの一体感を追求して設計されており、軽快かつ安定感のある操縦性を実現し、上質な乗り心地を乗る人すべてに提供する。

このアフィーラ1は、2025年1月からカリフォルニア州で予約受付が始まり、商業施設等でショールーム「アフィーラ スタジオ」の開設が進められるとともに、各所で車両展示イベントを展開。この1年間でのべ10万人以上の来場者を迎え、累計2万4000回以上の車内デモを実施している。

2025年秋には、製造委託先であるホンダの米国オハイオ州の工場の生産ラインで試作を実施。その先行量産車が今回のCES 2026の会場で展示された。

そして今春には、カリフォルニア州トーランスとフリーモントに、アフィーラのブランド体験を提供する、ショールーム機能と納車機能を併せ持った拠点「アフィーラ スタジオ & デリバリーハブ」が開設。早期予約者を対象とした体験型イベント「アフィーラ アドバンスド アクセス」を段階的に展開し、そのなかで、今年後半には試乗体験も提供される予定だ。さらに2027年には、米国アリゾナ州でもアフィーラ1の販売を開始する見通し。日本においても、2027年前半に納車開始が予定されている。

次世代E&Eアーキテクチャーに「スナップドラゴン デジタル シャシー」のソリューションを採用

ソニー・ホンダモビリティの川西泉社長兼COO

このたびの発表では、同社の将来技術を含むビジョンが明かされた。モビリティを「クリエイティブ エンターテイメント スペース」へと進化させることをビジョンに掲げ、ビークルAIを活用した新たな移動体験を提案していく。これにより、クルマは運転主体から、ユーザーの好みや感情を理解し、移動中の時間や空間の価値を最大化する存在へと変化していく。

運転支援領域では、先進運転支援システム(ADAS)「アフィーラインテリジェント ドライブ」の技術を継続的に強化。VLM(ビジョン・ランゲージ・モデル)を統合したEnd to End(エンド・ツー・エンド)型AIモデルへの進化を図る。出発地から目的地まで、レベル2+の運転支援を皮切りに、将来的にはレベル4相当の技術を目指すことで、車内を運転から解放されてエンターテイメントを楽しむ自由な空間へと進化させていく。

ソニー・ホンダモビリティ オブ アメリカでマーケティングを担当するJ Thongnopシニアディレクター

では、マイクロソフト社の「アズール オープンAI」を活用することで個々人に最適化された自然対話を実現し、人とモビリティの関係をよりパーソナルなものへと導く。

これらの実現にむけて、アフィーラの次世代E&Eアーキテクチャーに、クアルコム テクノロジーズ社の自動車向けプラットフォーム「スナップドラゴン デジタル シャシー」のソリューションを採用。将来を見据えて最先端のプラットフォームを採用していくことで、AIを中心とした未来のモビリティ体験の創造を追求する。

一方、社外クリエイターとともにモビリティの可能性を拡張していく取り組みとして、「アフィーラ共創プログラム」を展開。車内のテーマやアプリなど、車内エンタテインメントの開発に必要な情報を公開していく。また、移動体験に変革をもたらす新しい車内アプリケーションや、アフィーラと連携する外部サービスを構築できるよう、クラウドAPIの公開やIVI(車載インフォテインメント)上のAndroidアプリケーションの開発環境の整備も進める。

さらに、よりオープンな共創を加速するため、クリプト技術に基づく、トークンによるインセンティブモデルを活用した、オンチェーン型のモビリティサービスプラットフォームも構築していく。「X-to-Earn」をコンセプトに、モビリティサービスの「アイディア着想」「開発」「利用・評価」の3つのサイクルからなるエコシステムを目指しており、同社以外の自動車メーカーやサービスプロバイダーにも開放していく予定だ。