車高調と変わらない高いスタビリティを実現!
TRA京都コラボのエアロパーツも発売
モータースポーツやタイムアタックを主戦場に、ホンダ車の速さを徹底的に磨き上げてきたアスラン。FL5シビックタイプRに対しても同様に攻めた開発を行っている…そう思いきや、セントラルサーキットに持ち込まれたマシンは意外にもダウンサス+ブーストアップ仕様だった。
もちろん、開発が遅れているわけでも、ストリートユースに限定した提案というわけでもない。先代FK8では、車高調やECU、マフラー、ブレーキといった最小限のセットアップで筑波1分1秒台を記録。FL5もまた、素材としての完成度が極めて高いからこそ、必要最小限の手数で速さを引き出せると判断した結果なのだ。
その思想は、前後20mmダウンとしながら「ストリートスペック」と「スポーツスペック」という2種類のダウンサスを用意した点にも表れている。低周波巻きを採用してレートアップに伴う突き上げを抑え、リヤには不等ピッチを採用してリバンプストロークを確保。快適性と運動性能を両立させるための工夫が随所に盛り込まれている。
スポーツスペックはフロント5.4kg/mm、リヤ8kg/mm。スポーツ走行時に出やすいリヤの腰砕け感を抑えるため、巻き数を増やし、ハイレートながらしなやかな乗り味を実現。
一方、ストリートスペックはフロント5.2kg/mm、リヤ5kg/mmとし、日常域での快適性を重視しつつ、フロントにはソフトバンプラバーを採用。攻め込んだ際のストローク制御と安定したハンドリングを確保している。

電子制御ダンパーにも手が加えられた。純正では減衰が強すぎるスポーツモードとRモードを最適化するサスペンションECUにより、前後ともに減衰力を適正化。ダウンサス装着時はもちろん、純正足でも3モードすべてが活きる仕様へと進化させている。


エンジンはブーストアップによって360psを発揮するが、K20Cで最優先されるのは冷却性能だ。フロントグリルからラジエターへ走行風をダイレクトに導くクーリングカットコンデンサーは、エアコン性能を犠牲にすることなく水温上昇を抑制する実戦的なアイテムである。

このFL5をテストドライブした末廣武士選手と塩津佑介選手が揃って評価したのは、フットワークの完成度の高さだった。ポテンザRE-71RSとダウンサスという組み合わせにも関わらず、ロールは的確に抑えられ、突き上げや底付きといったネガは皆無。塩津選手は「乗り心地は快適なのに、攻めた時の安定感は車高調と変わらない」と語る。
末廣選手もまた、FFターボとの相性を高く評価。サスペンションがスムーズにストロークすることでニュートラルな姿勢を保ちやすく、リヤタイヤだけが冷えて唐突に滑るような挙動も出にくいという。結果として、ハイパワーFFでありながらホイールスピンに悩まされることなく、安心して踏んでいける特性を実現している。

アスランはダウンサス以外にも多彩なパーツを展開。より高いスタビリティを求めるユーザー向けには、アスラン×スピリット車高調(51万4800円)を用意。スウィフト製スプリング(F14kg/mm、R18kg/mm+ヘルパー)を採用し、サスペンションキャンセラーも付属する。

さらに、純正ゴムブッシュをピロ化する純正加工フロントロワピロアーム(28万6000円)もラインナップ。サスペンションの追従性を高め、直進安定性や操縦性を一段引き上げる効果を発揮する。



エクステリアではTRA京都とのコラボによるエアロパーツが注目だ。フロント上がりになりがちなFL5のスタイルを整えつつ、実用性を重視したフロントリップスポイラー(13万2000円)、純正ウイングにもGTウイングにもマッチするリヤミドルスポイラー(10万7800円)を設定。機能とデザインを高次元で両立させている。
無駄を削ぎ落とし、着実にFL5の完成度を高めていくアスランのアプローチ。拡充を続けるオリジナルパーツ群とともに、その次なる一手から目が離せない。
●取材協力:アスラン 大阪府堺市南区別所238-2 TEL:072-349-4880
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