圧倒的な基本性能|軽さとパワーの両立

中国の新興オートバイブランドKOVEが開発した公道対応エンデューロモデル「450 ENDURO Re」が、日本国内で2026年8月に発売決定した。これまでモトクロッサー MX450 をベースに競技性能を追求してきた同社の技術を、そのまま公道で味わえる形に落とし込んだ意欲作だ。日本導入に際しては欧州の厳格な環境規制EURO5+をクリアしつつ、高い走破性能と軽快な車体を両立させてきたことが大きなポイントとなる。発表と同時に注目が集まりつつあるこの新型エンデューロの魅力を、4つの視点から詳述する。
450 ENDURO Reの心臓部には水冷4ストロークSOHC単気筒449cc エンジンを搭載し、最高出力47.5PSを発揮する。このエンジンはEURO5+規制をクリアしつつ、公道での扱いやすさとオフロードに求められるパワーを高次元で両立させている点が特徴だ。エキゾーストは一見2ストロークのようなチャンバーを備えているが、これは排ガス浄化用のキャタライザーを内蔵するための設計で、その前後にO₂センサーが装備されている。これにより環境性能と出力のバランスを高い次元で成立させていることも特筆すべきポイントである。
本機の半乾燥重量はわずか120kgと軽量化が徹底されており、競技用ベースならではの軽快なハンドリングを実現している。この車重と出力の組み合わせは、従来の公道対応エンデューロバイクの常識を軽々と超えるポテンシャルを秘める。軽さはオフロードでの取り回しや路面追従性を高めるだけでなく、長時間ライディングにおける疲労軽減にも寄与する部分だ。
高スペック足回り|競技車両に迫る性能

車体はHC700高強度鋼を用いたダブルクレードルフレームにアルミサブフレームを組み合わせた構造で、剛性と軽さを両立している。サスペンションは前後ともフルアジャスタブル仕様となり、フロント310mm/リア290mmの大きなストロークを確保することで、オフロードでのジャンプや凹凸の吸収性能を高めている。これは純粋な競技用エンデューロマシンと同等レベルの数値であり、舗装路だけでなく本格的な林道やトレイルでも十分に戦える足回りだ。
サスペンションの調整幅が広いことは、ライダーの体重や走行スタイル、走行路面に合わせた細かなセッティングが可能になるということでもある。これにより舗装路での快適性とオフロードでの高い安定性の両立が図られており、初めて本格エンデューロに挑戦するライダーから、既に中〜上級者まで幅広く対応できる設計となっている。
公道仕様としての装備と設計思想

450 ENDURO Reは単にオフロード性能を高めただけのバイクではない。その公道仕様化にあたっては、排気ガス規制対応のほか、ライティングや制動系などの装備も整えられている。ABSブレーキや舗装路走行での安定性を高める設計が採用されており、林道ツーリングはもちろん、郊外や都市近郊の移動でも安心感のある走りを提供する。
ガソリンタンク容量は9.5Lに設定され、モトクロッサーベースの典型的な少容量から増量されている。これは公道走行での航続距離拡大と利便性向上を目的としたもので、街乗りやツーリングなど日常的な使い勝手を意識した実用性も高く評価できる部分だ。
また、EICMA2025での発表時には従来 「DUAL SPORT」 として紹介されていたが、今回の正式モデルでは 「ENDURO Re」 へと名称が変更されており、この名称変更にはRegular(一般的な、公道で使いやすい)という意味合いが込められているとされる。
期待される市場評価と日本での展開

日本での価格は現時点では正式発表されていないものの、100〜110万円程度(税込)になるとの見方が強い。これは欧州規格対応の高性能エンデューロとしては競争力のある設定であり、競合モデルとの差別化にも寄与すると考えられる。
この 450 ENDURO Reは、モトクロスベースの高性能を活かしながらも、ライダーの多様なニーズに応える柔軟性と実用性を両立するモデルとして、日本市場でも大きなインパクトを与える存在になるだろう。軽量で扱いやすく、かつ本格的なエンデューロ性能を装備したこの一台は、公道×林道×ツーリングといった様々なシーンで、新たなライディング体験を提供する準備を整えている。
需要が高まる公道対応エンデューロ市場において、KOVE 450 ENDURO Reはそのポテンシャルを最大限に発揮し、ライダーの新たな選択肢として確実に存在感を示す存在になる。販売開始が間近に迫る今、その詳細な仕様やインプレッションの情報にも注目したいところだ。
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