2.3L+GTⅢ-RSタービンの実力!

SST仕様車オーナーの参考になる技ありメイキングの数々!

2007年に登場したCZ4A型ランサーエボリューションⅩは、長い歴史を誇るランエボシリーズの最終モデル。それまで主力だった4G63に代わり、新開発の4B11型エンジンを搭載したことでも話題を集めた。

最高出力は初期型が280ps、2008年以降は300psへと引き上げられ、グレードはGSRと競技ベースのRSを設定。GSRには5速MTに加え、ツインクラッチ式6速セミAT「SST」も用意され、当時としては革新的なパッケージだった。

そんなCZ4A SST仕様のチューニングカーを、鈴鹿フルコースで開催されたHKSハイパーチャレンジに持ち込んだのがウイングタケオである。

エンジンはRSE製キットを用いて排気量を2.3L化。ヘッドには東名パワード製カムシャフトを組み込み、燃料系はサード製フューエルポンプと東名850ccインジェクターで容量アップ。タービンにはHKS製GTⅢ-RSを選択し、ECUはECUTEKで制御。最大ブースト圧1.7kg/cm²時に400psを発揮する。

「パワーやトルクを上げていくと、どうしてもネックになるのがミッション。ウチではクラッチをドッドソン製に交換して油圧もアップしています。さらにSSTクーラーを追加して、オン・オフスイッチで必要な時だけ作動させる仕様にしています」。そう語るのは、ウイングタケオ代表の竹尾さんだ。

また注目したいのが、純正ブローオフバルブをツインで装着している点。SSTとの協調制御を重視した結果で、社外品も含めてさまざまな製品を試したものの、最もシフトチェンジがスムーズで安定していたのが純正ツインだったという。

意外にもラジエターやインタークーラーはノーマルのまま。真夏の炎天下でなければ、鈴鹿フルコースでもクーリングラップを挟みつつアタックすることで、水温や油温の上昇、ブーストのタレといった問題は発生しない。三菱エンブレムの奥に見えるのが、HKS製SSTフルードクーラーだ。

マフラーはRH9オリジナルのフルチタン仕様。メインパイプ径80φ、テール径125φで、装着されるのはバルブ内蔵タイプの試作品。排気効率と消音性能の両立を狙ったもので、すでに市販されているバルブ無しモデルに続き、製品化が期待される。

足回りはクラックス製車高調を装着。バネレートはフロント16kg/mm、リヤ18kg/mmで、「接地感が高く、内外輪ともにタイヤがしっかり仕事をしている」とはターザン山田のコメントだ。

ブレーキは前後とも純正ブレンボキャリパーを活かし、パッドをエンドレス製に変更。フロントローターにはディクセル製スリット入り2ピースを組み合わせる。

ホイールはボルクレーシングTE37 Sプラスタイムアタック。サイズは前後10J+36×18インチで、フロントには25mmスペーサーを使用。タイヤは265/35サイズのアドバンA052を装着する。

仕様としてはあくまでストリート〜峠を主眼に置いたもので、ナンバー付き・軽量化なし。サーキット専用車ではないこの仕様で、鈴鹿ではどこまでタイムを刻めるのか。それを確かめるのが今回の目的だった。

アタッカーを務めたターザン山田は、こう評価する。

「4WDにしてはアンダーが少なく、基本的に速くて乗りやすい。エンジンはトルクがあって、無理に高回転まで回す必要がないんだ。S字は4速でほぼ吹け切りでしたが、5速でもいけそうな感触。その方がタイヤやエンジンへの負担も減らせそう。接地感が高く、リヤがスライドしてもスピードが落ちず、前に出ていく感じがありね」。

アクセル操作でラインを微調整できるコントロール性の高さや、シャープでありながらピーキーさのない挙動も高評価。ドライバーの感覚とクルマの動きにズレがなく、非常にバランス良く仕上がった一台だという。

その評価を裏付けるかのように、限られたクリアラップを一発でモノにし、2分20秒730をマーク。ナンバー付きストリート仕様のチューニングカーとして、鈴鹿フルコースでその実力を堂々と証明してみせた。

●取材協力:ウイングタケオ 三重県三重郡川越町高松86-1 TEL:059-363-2104

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