ダカールとEMXで証明された圧倒的パフォーマンス

極限の耐久レースでその名を轟かせた電動オフロードバイクが、ついに日本の公道に上陸する。クニハル株式会社が正規代理店として輸入販売する「Arctic Leopard XE Pro S 公道モデル」は、2026年ダカール・ラリー電動部門で圧倒的な強さを示し、EMX世界選手権でもトップフィニッシュを連取したブランドのフラッグシップ機だ。これまでオフロード競技専用として鍛え上げられてきた性能を、公道走行可能な軽二輪仕様として国内向けに仕立てたモデルである。電動モビリティ時代のオフロードバイクの新基準を打ち立てる存在として、日本のライダーの期待を大きく集めている。

「Arctic Leopard」は電動オフロードシーンで既に世界的な実力を証明しているブランドだ。2026年ダカール・ラリーでは電動部門で1位、3位、4位を独占し、過酷な砂漠と岩場の連続するルートで信頼性と走破性を立証した。さらに2025年のEMX世界選手権でも1位と2位を獲得し、スピードと耐久性能を兼ね備えた機体として世界中のモトクロスファンやアドベンチャーライダーから注目を浴びている。こうした戦績は単なる競技結果に留まらず、電動バイクのポテンシャルを示す重要な証左だ。今回、そうした競技実績を背景に、競技専用モデルをベースにした公道走行仕様が日本市場に投入されることは、日本の電動オフロードファンにとって歴史的な出来事と言えるだろう。

日本国内向けの「XE Pro S 公道モデル」は、競技からフィードバックされた技術と安全装備が融合している。その基本設計は競技機「EXE880」「EX800」のDNAを受け継ぎながら、公道走行で必要な保安部品を標準装備した仕様に仕上げられている。ヘッドライト、ウインカー、ミラーといった保安部品が取り付けられ、ナンバー取得が可能な構造となった。さらにそのまま車検不要で乗れる点は、日々の移動や林道アドベンチャーへの入り口として理想的な仕様だ。

軽量高出力と電動ならではの走行性能|軽二輪規格に相当

「XE Pro S 公道モデル」の最大の特徴は、軽量でパワフルな電動走行性能である。車体重量わずか67kg(保安部品除く)という軽さに対して、最大出力16.8kWという高出力を発揮しながら、最大トルクは驚異的な500Nmを誇る。このパワーウェイトレシオはガソリンエンジンの同クラス車を凌駕するポテンシャルを秘め、静かでありながら爆発的な加速とレスポンスの良さを両立している。電動モーター特有の瞬時のトルク伝達は、低速での細かな路面コントロールから高速巡航まで幅広い走りを可能にし、舗装路だけでなくオフロードでの走破性も高く評価されている。

加えて、電動バイクの特性として「静粛性」と「環境性能」も見逃せない。エンジン騒音や排気ガスに悩まされることがなく、早朝の住宅街でも自然に走り出せる静かな加速フィールは、環境に配慮した新たなライディング体験を提供する。また、燃料コストに比べて圧倒的に低い充電コストと日常のランニングコストの安さも、電動モビリティならではのアドバンテージだ。なお「XE Pro S 公道モデル」は日本では126〜250cc相当の軽二輪規格に相当し、普通二輪免許での運転が可能だ。

プレミアム装備と走行インターフェース

「XE Pro S 公道モデル」には走行性能だけでなく快適性と操作性に配慮された装備も充実している。プレミアム感を演出する37mm倒立式フロントフォークは、見た目の質感だけでなく高い衝撃吸収性を実現しており、舗装路と非舗装路の両方に対応可能だ。タイヤ構成はフロント18インチ/リア16インチを基本とし、荒れた地形でも卓越したハンドリングを発揮する設計となっている。オプションでフロント21インチ/リア19インチのアドベンチャー志向のホイール設定も用意され、用途や走破性への志向に応じた選択も可能だ。

視認性に優れたTFT液晶メーターは走行情報の把握を容易にし、NFC対応によるスマートな車両管理も実装される。このような先進的なインターフェースは、電動バイクの可能性を広げるものであり、従来のオフロード車では得られなかった利便性を提供する。

価格は99万円から設定

この「Arctic Leopard XE Pro S 公道モデル」は、保安部品を装備しナンバー取得が可能な公道走行モデルが、ゴールドサスペンション仕様で 110万5000円(税込)、ブラックサスペンション仕様で 109万円(税込)。競技専用モデルはゴールド仕様で 100万5000円(税込)、ブラック仕様で 99万円(税込) と設定されている。なお、送料および組立費用は別途1万5000円が必要になる。

この投入は、日本の電動オフロードバイク市場にとって画期的な一歩となる。電動化という大きな潮流の中で、極限のフィールドで鍛えられた実戦性能を公道で体感できる機体が登場した意義は大きい。都市の移動から林道の冒険まで、電動オフロードバイクの新たな可能性を切り開く存在として「Arctic Leopard XE Pro S」は、日本のライダーに新たな刺激を提供するだろう。