トヨタのコンパクト電気セダン、「bZ3」が世代初の大幅改良を執行、運転支援機能が向上した。
bZ3は、トヨタとBYDが合弁で設立した「BYDトヨタEV TECHNOLOGY カンパニー有限会社」(BTET)と、一汽トヨタ自動車有限会社(一汽トヨタ)が共同開発した、「bZ(beyond Zero)」 に属する 電動セダン(BEV)だ。

トヨタは北米と欧州でEVラインナップを着実に拡大しているが、このbZ3は中国国外で販売されていないモデルでもある。近年、新型モデルや、改良モデルは値上げされることが常識となっているが、bZ3は2026年モデルイヤーに向けて一連の改良を受けながらも、魅力的な低価格を維持している。
2022年10月に発売されたbZ3は、トヨタ初の完全電気セダンだ。 2024年モデルでは既に運転支援技術の改良が図られていたが、トヨタは2026年モデルでさらに一歩前進し、本来の目的を見失うことなく新機能を積み重ねている。

改良モデルは「トヨタ bZ3 スマートホームエディション」と名付けられ、エクステリアデザインは、ダーククラウドグリーンと呼ばれる新色のボディカラーと、LEDテールライトのグラフィックが若干簡素化された点のみだ。サイズは変更されておらず、bZ3の全長は4725mm(186インチ)、ホイールベースは2880mm(113.4インチ)と、中国のロングホイールベース・カローラセダンのフットプリントをわずかに上回っている。

一方、最も注目すべき変更点はルーフに搭載されたLiDARユニットで、これにより車載センサーの総数は32個に増加した。より高度な自動運転機能への道が開かれたが、この技術は依然としてレベル2に分類されている。
また、NVIDIA 5.0の強化機能と、毎秒544兆回の演算処理能力を誇る新型Snapdragonプロセッサを搭載し、システムの演算能力を大幅に向上させている。

キャビン内では、従来の12.8インチユニットに代わり、縦型15.6インチのインフォテインメントスクリーンが新たに搭載されるなど、より充実したアップグレードが施されている。このディスプレイは、従来型のデジタルインストルメントクラスターと連動し、アンビエントライト、デュアルワイヤレス充電パッド、パノラミックサンルーフ、AI音声アシスタントといった数々のテクノロジー機能によって強化されている。

量産型では、トヨタのe-TNGAプラットフォームを採用、BYDのBladeバッテリー技術を搭載し、2種類のパワートレイン構成が用意されている。 エントリーバージョンは、最高出力184ps/135kWを発生するシングルモーターを搭載し、上位バージョンは、最高出力245ps/180kWに出力が高められている。
低出力バージョンは、49.9kWhのバッテリーを搭載し、CLTC(国際電気標準会議)定格の航続距離は517km(321マイル)だ。よりパワフルなバージョンは65.3kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は616km(383マイル)に延長される。
注目されているのはそのコストパフォーマンスの高さだろう。FAW bZ3 Smart Homeは現在、特別価格で1万3400ドル(約210万円)だ。このキャンペーンはすぐ終了するとのことだが、中国でトヨタブランドのEVの中で最も手頃な価格となり、メカニカル面でより近いSUVのbZ3Xよりも安い価格となっている。
通常価格は、エントリーモデルのbZ3 Smart Home Joyが1万5700ドル(約246万円)、Proが1万8600ドル(291万円)約から。そしてよりパワフルなモーターとより長い航続距離を求めるなら、Pro+が2万ドル(約313万円)、またはフラッグシップモデルのMaxが2万2800ドル(約357万円)で購入できる。
ちなみに、新型カローラの米国価格はエントリーLEグレードが2万8850ドル(約452万円)、フラッグシップXSEが4万8135ドル(約754万円)となっており、約半額というそのコストパフォーマンスの高さが大きな魅力だろう。

日本市場におけるBEV市場の伸び悩みの原因のひとつはその価格の高さだが、SUVのbZ3Xもこの価格帯で発売されれば、市場が伸びるきっかけとなるかもしれない。
