日本で買えないけど欲しくなる日本ブランド車たち[その2]
2025年3月31日、スバル・レガシィ アウトバックの日本販売が静かに幕を下ろした。アウトバックと言えば、そもそもは「レガシィ グランドワゴン」の名でBG型レガシィに設定されたのが出発点だ。マイナーチェンジを機に「レガシィ ランカスター」へとサブネームを変更。BH型を経て、BP型から「レガシィ アウトバック」を名乗るようになった(ちなみに、北米では初代からアウトバックの名前で販売)。その後も代を重ね、2021年にはBT型へ進化していた。
そんな長い歴史をもつアウトバックが市場から姿を消すのも、仕方がないことだったのかもしれない。日本のみならず世界を見渡しても、アウトバックのようなステーションワゴンのカテゴリーは縮小傾向にある。人気を博しているSUVに注力した方が、限られたリソースを有効に使える――そうスバル判断したとしても不思議はない。レガシィ アウトバックよ、これまでありがとう…。
ところが、ファンが涙した日本販売終了から半月ほどが経った4月16日、海の向こうの北米では新型アウトバック(BU型)がデビューした。終わったんと違うんかーい! そんなツッコミを入れたくなる、サプライズの発表であった。


残念なのは、この7代目となるBU型の日本導入予定がない点だ。昨年開催されたジャパンモビリティショー2025のスバルブースにはアウトバックが展示されていたのだが、あくまでも参考出品という扱い。北米で展開しているオフロード仕立ての「ウィルダネス」グレードを日本でアピールする、という狙いがあったようだ。
そんなBU型のサイズは全長4869mm×全幅1880mm×全高1715mm(北米発表値を換算)。先代の全長4870mm×全幅1875mm×全高1675mmと比べると、全長と全幅がほぼ同等なのに対して、全高が40mm高くなっているのが特徴となる。それに加えて、エクステリアデザインも従来のアウトバックのイメージから脱却するもので、“角が立った”ボクシーなシルエットが目を惹く。リヤゲートの角度は垂直に近くなり、ホイールアーチもスクエア基調で、クロスオーバーというよりSUVの雰囲気が色濃くなっている。ブラックアウトされたDピラーも目新しい。
フロントマスクも存在感を増した。長方形のグリルと分割ヘッドライト(上部にデイタイムランニングランプ、下部にヘッドライトを配置)という組み合わせは、今後の新しいスバル顔の先駆けなのかもしれない。




インテリアも注目だ。最近のスバル車ではセンターディスプレイを縦向きに配置するのがお約束となっているが、BU型では横向きへと転じた。サイズは12.1インチ。位置も上部にあって見やすそうだし、12.3インチのフル液晶メーターと横並びのレイアウトとすることで先進的な雰囲気も感じられる。

そんなBU型の魅力をさらに引き立てる存在が、前述の「ウィルダネス」グレードだ。最低地上高を標準車の8.7インチ(約221mm)から9.5インチ(約241mm)へ引き上げるほか、オールテレインタイヤを組み合わせて悪路走破性を高めている。各部のクラッディングパネルは、まるでボディビルダーの腹筋のようにゴツゴツしており、全身タフさにあふれた外観に圧倒される。

すっかりSUV全盛の世の中だが、ここまでワイルドさを前面に押し出したクルマは珍しい。日本の路上でも、かなりの存在感を放つだろう。伝統あるアウトバックの名を、日本でも継承してもらえれば…と思うファンも少なくないはずだ。
