後席空間と荷室収納力は抜群 先進装備拡充で走行性も向上

国産コンパクトカーの中でもほかにあるようでない希少なサイズ、パッケージ、両側スライドドアを備えた欲張りトールワゴンの一台がスズキ・ソリオ&ソリオバンディットだ。何しろ5ナンバーサイズの車幅は通常1695㎜のところ1645㎜。駐車時や日本の狭い道での扱いやすさは、全方向の視界の良さや最小回転半径4.8mの小回り性の良さと相まって、もう抜群と言って良い。

エクステリア

バンディットと標準系で後ろ姿に大きな違いはない。「HYBRID MG」を除き、15インチアルミホイール、ルーフエンドスポイラー、サイドアンダースポイラーを標準装備する。最小回転半径は4.8m。

しかも、室内空間の広さは圧巻。後席でも大人がゆったりと座れるほどで、なおかつラゲッジルームも驚くほど広く、実に使いやすいのだ。そんなソリオ、カスタム仕様のソリオバンディットが2025年1月に一部仕様変更を行なった。エクステリアでは両者ともにフロントマスクを刷新。ソリオは縦方向に伸びためっきグリルを、バンディットは大型ボックス型ミニバンのエアロ仕様を思わせる大迫力の顔つきが与えられている。

乗降性

最大の変更点はパワートレインで、スイフトにも搭載される定評あるスズキ最新の3気筒、1.2ℓのマイルドハイブリッド+CVTを新搭載。これまではライバルとは違う4気筒エンジンが売りだったのだが、燃費は10%以上改善。FFで一部改良前の19.6㎞/ℓから22.0㎞/ℓに向上。4WDも20.7㎞/ℓとなり、駆動方式にわらず20㎞/ℓ以上の燃費性能を達成している(すべてWLTCモード)。さらに電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を新採用(ソリオ「MZ」とバンディット「MV」)! これまでの足踏み式パーキングブレーキより足元がスッキリし、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の機能が高まり、全車速追従、停止保持、カーブ速度抑制、車線変更補助機能なども加わった。そしてオートブレーキホールド機能によって信号待ち、渋滞時などの一時停止時にブレーキを踏み続けなくて済むようにもなったのだ。

インストルメントパネル

収納スペースが豊富で実用的。視界は広く、ノーズ位置は把握しやすい。センターメーターは指針式速度計と液晶ディスプレイを組み合わせる。9インチナビは全方位モニターとセットのメーカーオプションとなる。

ソリオ「MZ」とバンディット「MV」にはブラインドスポットモニターが備わり、先進運転支援機能はほぼ完璧と言って良いレベルにある。SOSコール、オペレーターサービス、リモートエアコン機能といったコネクティッド機能もしっかりと用意されているから安心、快適だ。

居住性

さて、4気筒からマイルドハイブリッドの3気筒エンジンに換装された新型ソリオの走りについて報告すると、3気筒らしさを感じさせるのは出足の一瞬のみ。モーターアシスト感は微力で、加速性能は1.2ℓエンジンなりだが、スイフトがそうであるように、走り出して速度に乗れば3気筒感など皆無に近く、スムーズに速度を上げ、必要十分な動力性能を発揮。さすがにアイドリング時には3気筒感が顔を出すものの、アイドリングストップ機構作動中は3気筒も4気筒もないことになる。

うれしい装備

エントリーグレードを除き、リヤドアのサンシェード、後席アームレスト、前席背面のパーソナルテーブルなど快適装備が充実。アームレストが左右分割スライドに対応しているのはうれしい。
リヤシートのスライドやリクライニングを操作するレバーは肩部に置かれている。荷室側からシートを動かせるため、荷物のサイズに合わせて無駄のないアレンジにしやすいのは親切な設計だ。
月間販売台数   4502台(24年11月~25年4月平均値)
現行型発表    20年11月(一部仕様変更 25年1月)
WLTCモード燃費  22.0 ㎞/ℓ※FF車

ラゲッジルーム

一部改良では足まわりも変更され、よりしっかりとしたやや硬めの乗り心地を示す。言い方を変えれば、両側スライドドアを備えるトールワゴンにしてボディ剛性の高さとともに一段と上質で快適な乗り心地、カーブでも安心安全な操縦安定性が実現されたということになる。このボディサイズで高速走行、ロングドライブでの快適性、疲れにくさを備えている点も大きな魅力と言って良い。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.168「2025-2026年 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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