ハイグリップが自慢のスポーツタイヤ「パイロットスポーツ」の新製品「MICHELIN Pilot Sport 5 energy (ミシュラン・パイロットスポーツ5エナジー)」、プレミアムコンフォートタイヤの「MICHELIN Primacy 5 energy(ミシュラン・プライマシー5エナジー)」が2026年1月29日に報道陣の前でアンベールされた。

なぜ「EV」から「エナジー」に改名したのか?
前モデルとなる「パイロットスポーツEV」と「eプライマシー」は、発売から順調に売上げを拡大させていたそうだが、今回の2つの新製品は、それぞれに「エナジー」のモデル名を与えている。狙いは、より分かりやすくすることにあり、とくに「パイロットスポーツEV」の「EV」は、EV専用タイヤと誤解されることもあったそうだ。

ミシュランでは、バッテリーEV(BEV)などの電動化により車両重量が重くなると、タイヤの摩耗も進むと分析。「摩耗のスピード=クルマの重さ」が“ほぼ当てはまる”と見ているようだ。
ミシュランを指名するユーザーの多くが環境意識がより高いーー。こうした分析のもと、「パイロットスポーツ5エナジー」、「プライマシー5エナジー」が新たに発売された。ここでは、まず「パイロットスポーツ5エナジー」の見どころをピックアップする。
環境性能を向上
環境性能も盛り込んだ「パイロットスポーツ5エナジー」は、従来の「パイロットスポーツEV」から置き換わる形になる。環境負荷を抑えつつ、「パイロットスポーツ」シリーズの名に恥じないスポーツドライビング体験を提供するとしている。

見どころを3つあげると、「転がり抵抗性能AAA/AAをスポーツタイヤで達成」、「愉しさが長く続く、高い耐摩耗性能」、「雨での高速走行を支える優れたウエット性能」。
ミシュランのスポーツタイヤで「AAA」は初の獲得
「パイロットスポーツ5エナジー」は、「JATMA」によるタイヤラベリング制度の転がり抵抗グレードとして、転がり抵抗性能「AAA」、「AA」を獲得しているが、ミシュランのスポーツタイヤで「AAA」は初の獲得となる。

ウェットブレーキング性能は、3.3%向上。タイヤラベリング制度のウェットグレードは「b」となっている。従来の「パイロットスポーツEV」と比べると、耐摩耗性能、低燃費性能、そしてウェット性能が向上している。ドライ性能とハンドリング性能は同等レベルとなっている。ウェット性能を引き上げつつ、耐摩耗と低燃費性能を引き上げたことになる。

なお、ウェット性能が「A」になる「パイロットスポーツ5」に対し、新作の「パイロットスポーツ5エナジー」は、「B」にとどまっている。ウェット性能を重視するのなら「パイロットスポーツ5」を、環境性能やロングライフ性に重きを置くのなら新製品の「パイロットスポーツ5エナジー」を、という棲み分けをしている。
「パイロットスポーツ5エナジー」が採用する技術では、まず「バイ・コンパウンド・テクノロジー」があげられる。こちらは、ショルダー部に燃費低減に寄与するゴムを配置し、センター部にドライグリップやウェット性能に優れたモータースポーツ由来のコンパウンドを配している。

さらに、エネルギーロスを極限まで減らすトレッド構造の「スリムベルト」を採用。スチールベルト、キャッププライ、アンダートレッド部の強度を保ちながらスリム化に成功した構造で、転がり抵抗低減に寄与するという。

トレッド部を内側からしっかり支える「ダイナミック・レスポンス・テクノロジー」の搭載もトピックス。高強度かつ耐熱性に優れたハイブリッド・アラミド/ナイロンベルトの採用で、タイヤが路面と密着することにより、高いハンドリング性能を引き出すことを可能にした。

内部構造の最適化も盛り込まれた。「マックスタッチ・コンストラクション」は、トレッド面の均一な接地圧分布を果たし、加速や減速時、コーナリング地などで接地面が安定し、偏摩耗を抑制。ロングライフ性に貢献するという。

スポーツタイヤだが、静粛性向上も図られている。サイズの異なるブロックを最適配置する「ピアノアコースティックテクノロジー」により、不快なパターンノイズを低減させたという。

「フルリングプレミアムタッチ」を溝底にまで拡大
近年のミシュランらしく見た目の質感向上にも余念がない。サイドウォールには、お馴染みの「フルリングプレミアムタッチ」を用意。黒が際立つ深み、ベルベットのような手触りを実現している。

加えて、ミシュラン初となるのが「フルリングプレミアムタッチ」を溝底にまで範囲を拡大させたことで、トレッドパターンが魅力的に見えるという、とても芸の細かい仕立てとなっている。
2026年1月時点のタイヤサイズは、18インチから21インチまでの全17サイズで、価格はオープン。発売開始は、2026年4月1日からとなっている。

