3台ものデモカーを投入して行われるRZ34開発

ステージを選ばない扱いやすさの600馬力仕様がまもなく完成

「RZ34は今後、ハイパワーを狙える純ガソリンエンジン車として確実に希少な存在になります。だからこそ、誰よりも早く取り組む必要があると思ったんです」と語るのは、フェニックスパワーの横山さん。

その言葉通り、同社ではRZ34のデビュー直後に導入した9速AT車を皮切りに、6速MT車、さらにNISMOを加えた計3台のデモカーを用意。あらゆるパターンを想定しながら、徹底したテストと開発を進めてきた。

現在の開発状況を整理すると、3グレードすべてにおいてECUリセッティングを軸としたライトチューンはすでに完成。低抵抗メタル触媒を含む吸排気系チューニングを施し、基本アプローチは同型エンジンを搭載するスカイライン400Rに近いものの、内容はまったくの別物だ。とくにECUに関しては、RZ34のほうがマップ数が大幅に増えているという。

さらに、MT/ATの基準車とNISMOでは制御ロジックそのものが異なる。とくにAT車は、基準車とブーストアップおよび気筒別点火時期制御が組み込まれたNISMOとでは、セッティング思想が大きく変わる。膨大なトルクマップを正確に把握し最適化することが、高精度な仕上がりへの鍵となるのだ。

VR30DDTTチューニングで見逃せないのが水冷インタークーラー対策。フェニックスパワーでは純正比約3.5倍容量のオリジナルヒートエクスチェンジャーをリリースし、冷却性能を強化。しかし、サーキットでの連続周回では吸気温度上昇を完全に抑えることは難しい。

そこで6速MTデモカーには、トラスト開発の空冷インタークーラーを先行投入。最高速テストという過酷な条件下で、強化水冷仕様の9速AT車が最大72℃まで上昇した吸気温度を、約40℃まで低減することに成功した。

「ストリート中心なら水冷+ヒートエクスチェンジャー追加でも十分効果はあります。ただし本格的なパワーアップやスポーツ走行を楽しむなら空冷化は必須。吸気温度を低く保てることでピークパワーが安定し、エンジンフィールも確実に向上します」と横山さん。

そして取材時、作業が進められていたのがトラスト製タービンキットの装着だ。これにより目標出力は600psオーバーへと突入する。

「タービン交換でRZ34チューニングは次のフェーズに入ります。燃料系の容量不足や高出力化に伴うエンジン強化など、各チューナーのノウハウが問われる領域。当社では燃料系強化の検討に加え、強化コンロッドの準備も進めています。最前線で得たデータを、ストリートカーへ確実にフィードバックしていきたいですね」

RZ34の可能性を誰よりも早く、そして深く掘り下げるフェニックスパワー。その挑戦は、すでに600馬力の次を見据えている。

●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157

「VR30DDTTのポテンシャルを解き放て!」フェニックスパワーによるRZ34チューニング最前線!

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フェニックスパワー
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