快適な後席には理由があった

ようやく公道での試乗がかなった新型リーフ。場所は千葉県成田空港周辺である。目の前にあるのは最上級グレードのB7 G。車両価格は599万9400円。CEV補助金が129万円のため、実質は470万9400円となる。

日産リーフB7 G 車両本体価格:599万9400円
一充電走行距離(WLTCモード):685km

試乗車のボディカラーはディープオーシャンブルー。先代リーフよりも、現行アリアとの血縁を強く感じるエクステリアで、なかなか高級感がある。

リヤドアを開けて乗り込み、後席左側に着座。シートベルトを締めて出発だ。白いシートと電子調光式ガラスルーフのおかげで車内は明るい。このガラスルーフは、シェードON(全閉)・後席のみ閉じる・前席のみ閉じる・シェードOFF(全開)の4パターン切り替えが可能。シェードOFF時でも遮熱性能は高いという。

新型リーフのリヤシート

電子調光式ガラスルーフは、オーバーヘッドコンソール+ルーフレールとセットで22万5500円のオプションだ。

この日は真冬らしい天候で、外気温は2℃ほど。乗り込んですぐ、目の前のシートヒーターのスイッチを入れる。これはありがたい。USB-Cポートが2つと100VのAC電源も用意されている。

試乗会場を出て、成田市内の一般道を走る。路面はかなり荒れているが、ここでの乗り心地は先代より格段に良い。

全長×全幅×全高:4360mm×1810mm×1550mm ホイールベース:2690mm

新型リーフはCMF-EVプラットフォームを採用。リヤサスペンションは前後剛性を28%ダウンさせ、小さな不整や道路の継ぎ目を上手にいなす。剛性を下げて乗り心地側に振れるのは、ボディ全体の剛性が大幅に高まっているためだろう。車体ねじり剛性は86%向上しているという。

そもそも先代とはサスペンション形式が異なる。
先代はトーションビーム式、新型はマルチリンク式だ。マルチリンクが常に優れるわけではなく、よくできたトーションビームの方が良好な乗り味を示す場合もあるし、その逆もある。

新型リースのリヤサスペンションはマルチリンク式になった。前型はトーションビーム式だった。
前型リーフのリヤサスペンション。このクラスの標準とも言えるトーションビーム式だった。
新型リーフのリヤサスペンション。マルチリンク式となった。
新型はリヤサスペンションの横剛性を66%アップさせている。
リヤサスペンションは、前後剛性を28%ダウンさせた。

新型リーフのリヤ・マルチリンク式サスペンションは、横剛性が66%向上。サスペンションメンバー後方ブッシュの向きを最適化し、操舵応答性と静粛性を両立したという。資料上の説明にとどまらず、実際の乗り心地にも確かな効果が表れている。

さらに、後席からの見晴らしが良い点も印象的だ。これは後席の居心地に大きく影響する。ちなみに後席シートバックは、わずかながらリクライニングも可能だ。センタートンネルがない足元の広さもいい。

後席からの眺めは広々としていて快適だ。

続いて高速道路へ。ここで試すべきはプロパイロット2.0である。制限速度120km/hの区間で作動させると、ドライバーはステアリングとペダルから手足を離した状態で走行できる。コーナーへの対応も非常にスムーズで、車線中央をきれいにトレースする。いわゆる“ピンボール的”な挙動がないことは、後席にいてもはっきりわかる。

新型リーフは、先代(2017年10月発売)から大きく性能を高めた。電気自動車としての機能・性能は、このクラスのトップレベルに一気に迫っている。後席の居住性向上も、その進化を象徴するポイントだ。

前型リーフの後席
新型リーフの後席。明るくて快適。
新型は後席のシートバックがリクライニングできる。
前席下に足のつま先を入れるとこうなる。入ることは入るがやや入れづらい。

新型リーフの後席は、率直に言ってかなり気に入った。
車両価格は599万9400円だが、補助金適用後の実質価格は470万9400円。試乗車には後席快適性に関わるメーカーオプションが装着されていた。

・オーバーヘッドコンソール+ルーフレール+調光パノラミックガラスルーフ(遮熱機能付き):22万5500円
・後席ヒーター付きシート+リヤヒーターダクト+バッテリーヒーター:9万1300円

後席シートヒーターはオプションだ。

購入を考えるなら、やはりプロパイロット2.0も装着したい。セットオプションは40万9200円で、合計オプション額は70万円超。支払総額は550万円前後となる計算だ。補助金を考慮しても、なかなかの価格帯ではある。

それでも、新型リーフにはそれだけの価値があると感じた。
その実力を確かめるためにも、試乗の際はぜひ後席にも乗ってみてほしい。