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今日は何の日?

■6代目パトロールを大人気の中東で初公開

2010年に初公開された日産6代目「パトロール」

2010年(平成22)年2月14日、日産自動車はアラブ首長国連邦のアブダビにおいて、中近東で同年4月に発売する新型オフローダー「パトロール」を初披露した。1951年の誕生以来、世界中で高い評価を受けているパトロールは6代目となり、さらに高い走行性能と耐久性を実現しながら、より広く豪華な室内空間が確保された。

警察予備隊用として誕生したパトロール

1951年に誕生した本格オフロード4WDの日産初代パトロール

パトロールの起源は、自衛隊の前身である警察予備隊が使う制式車両の入札のため、各自動車メーカーが試作した小型4輪駆動車に遡る。採用されたのは、米国カイザー・ウィリス社と技術提携していた中日本重工業(現在の三菱重工のルーツのひとつ)の「三菱ジープ」だったが、そのとき試作競争に参加した日産とトヨタの試作モデルを、後に量産化したのが日産「パトロール」とトヨタ「トヨタBJジープ(後のランドクルーザー)」だった。

1951年に市販化されたパトロールは、ラダーフレームに4輪リジット・リーフ式サスペンション、エンジンは大型トラック用の4.0L 直6エンジンを搭載した頑強なオフロード4WDを誇った。しかし、当時はまだ庶民のレジャー用としての需要は少なく、地方警察や官公庁、建設土木業などのビジネス用途に限られた。

1960年には、モデルチェンジして2代目が登場。スタイリングはジープスタイルから、オフローダーらしいスタイルに変更。ラインナップはソフトトップ、ハードトップ、ワゴン、海外向けのトラックまで拡大された。

乗用車的な要素を強めた3代目と4代目は日本でサファリを名乗る

1980年に登場した初代サファリのバン

1980年6月に登場した3代目パトロールのスタイリングは、それまでの武骨でボクシーなスタイルから、SUV色を強めたスマートなイメージに変貌。スタイルが一新され、車名も国内では「サファリ(Y60型)」と名乗った。

1980年に登場した初代サファリの標準ルーフ

ボディは、3ドアショートボディ・FRPハードトップと5ドアロングボディ・メタルトップの2モデル。従来通り悪路走破性と耐久性を確保するため、車体はラダーフレーム+4輪リジット・リーフ式サスペンションの構成が踏襲された。

1980年に登場した初代サファリのハイルーフ

パワートレインは、最高出力95psを発揮する3.2L 直6ディーゼルエンジンと4速MTの組み合わせ、駆動方式はパートタイム4WD。海外仕様には、2.8L 直6 SOHCガソリンやATも用意された。

1987年にデビューした日産2代目「サファリ」

その後サファリは1987年11月に2代目(Y60型)にモデルチェンジ、人気TVドラマ「西部警察」で特装車として活躍して話題になった。さらに1997年10月には、3代目(Y61型)へと移行し、4ドアロングには最高出力200ps/最大トルク35.5kgmの4.5L 直6ガソリンと160ps/33.7kgmの4.2L直6ディーゼルターボ、2ドアショートには135ps/29.3kgmの2.8L 直6ディーゼルターボを搭載し、オフロードを走る機会の多いマニアからは熱い支持を受けた。

ただし、万人受けするデザインや装備を取り入れたパジェロやランクルに対し、サファリはまだ武骨なイメージが強く、販売面では両モデルの後塵を拝して2007年に国内販売を終了。一方、海外では5代目「パトロール」として特に中東では圧倒的な人気を獲得した。

6代目はアブダビで初公開、中東で販売開始

2010年に初公開された日産6代目「パトロール」

2010年2月のこの日初披露された6代目(Y62型)パトロールは、中近東など使用条件の厳しい地域で特に支持が高いことから、アラブ首長国連邦のアブダビで公開されたのだ。発売は同年4月から中近東で始まったが、残念ながら日本では発売されなかった。

日産6代目「パトロール」のコクピット

6代目となる新型「パトロール」は、“大地の英雄”をコンセプトに従来モデルの走行性能と耐久性を更に進化させるとともに、新型プラットフォームを採用することで広い室内空間とオンロードでの安定した走行性能が確保された。 スタイリングは、これまでのダイナミックさを継承しつつ、高級感を意識したデザインを特徴とした。

日産6代目「パトロール」のシートアレンジ

全長5170mm×全幅1995mm×全高 1940mmの堂々としたボディ。パワートレインは、最高出力400ps/最大トルク56.1kgmを発揮する5.6L V8 DOHC VVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)と、7速ATとの組み合わせ。

日産6代目「パトロール」搭載の5.6L V8 DOHC エンジン

駆動方式はフルタイム4WD(オールモード4×4)、これに走行状況に応じて車体のねじれを制御する世界初となる油圧式車両挙動制御システム、ダブルウィッシュボーンの4輪独立懸架によって、高いオフロード性能と優れた静粛性のオンロード性能が実現された。

日産6代目「パトロール」

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パトロールは、一部変更して北米では「アルマーダ」として発売。また海外向け高級ブランドのインフィニティでは「インフィニティQX56(後にQX80)」として差別化して販売している。日本での復活を期待したいところだが、これだけ豪華に大型化された本格オフローダーになると、日本での再登場は望み薄と言わざるを得ない。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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