1000psだったモンスターが1600psで蘇る

ブガッティ「ヴェイロンFKPオマージュ」

ヴェイロンは、ブガッティ・オトモビルが2005年から2015年にかけて製造していたハイパーカーで、最高出力1000psを発揮するW16クワッドターボエンジンを搭載、当時434.211km/hという「量産車世界最高速記録」を樹立した伝説のモデルだ。

ブガッティ「ヴェイロンFKPオマージュ」

今回のモデルは、ガッティのソリティア・プログラムから生まれた第2弾であり、ヴェイロンの生みの親であるフェルディナント・カール・ピエヒ氏に敬意を表するモデルとされている。

ヴェイロンの生産開始から20年、ブガッティが祝うのは単なる車ではなく、数十年にわたる昏睡状態から復活を遂げたピエヒ氏とVW、そしてそれがハイパーカーの世界を永遠に変えたその功績だという。

ヴェイロンは、新車当時、4桁の出力と最高速度434.211km/hでパフォーマンスの常識を覆したが、FKPオマージュは驚異的な50%以上のパワーアップを実現している。
ロードカーに搭載されたW16エンジンの中で最もパワフルなバージョンを搭載し、最高出力1,600psを発揮。
これは初代ヴェイロンの987hp(1,001PS)から大幅にパワーアップした数値だ。

このモデルは、トルクに耐えられるよう、アップグレードされた冷却システムと強化されたギアボックスも搭載している。
シロンベースのミストラルや、スーパースポーツ300+などのモデルに搭載されていた、現在は廃止されたクアッドターボエンジンの、事実上最終版にして最もパワフルな公道仕様と言える。

オマージュの見た目は、すぐに見覚えのある外観だが、もちろん単なるコピーではない。
馬蹄形グリルはよりワイドになり、完全に立体的で、アルミニウム無垢材から削り出されている。
また、大型化されたエアインテークは、よりパワフルになったエンジンに控えめに空気を送り込む。

赤と黒のボディカラーは2003年のヴェイロン・コンセプトを彷彿とさせるが、現代の塗装技術が更なる工夫を加えている。
赤はシルバーのベースに重なり深みを演出し、黒はカーボンファイバーを露出させ、着色クリアコートを施している。
そして大径ホイールと最新のミシュランタイヤが輝きを放つ。

インテリアでは、ステアリングホイールと特注のアルミセンターコンソールは、一枚のビレットから削り出されている。
ブガッティは壁一面のレザーの代わりに、パリで開発された特注の織物を採用し、キャビンに温かみと洗練された雰囲気を与えている。

時計が搭載されているが、ただの時計ではない。
ダッシュボードには直径41mm(1.6インチ)のオーデマ ピゲ ロイヤルオーク トゥールビヨンが埋め込まれており、ムーブメントが機械式で駆動する仕掛けだ。

気になる価格だが、同ブランドの高額モデルと言えば、2019年に世界限定わずか10台で販売されたチェントディエチの10億円が記憶にある。
その価格を大幅に更新するのは間違いなく、近年の高騰を考慮すれば、20億円の値がつく可能性も噂されているというから驚きだ。