
好調な販売を支えるのは、ストロングハイブリッドの「S:HEV」
新型のRAV4やCX-5が登場する以前からも競争の激しいジャンルだったが、同クラスに加えて、トヨタ「カローラクロス」、ホンダ「ZR-V」や「ヴェゼル」などのCセグメントSUVも競合になりえるだけに、現在の新車市場の中でも最激戦区のひとつといえる。
現行型のSUBARUフォレスターは、全長4655×全幅1830×全高1730mmのミドルサイズSUV。ライバルは、新型トヨタ「RAV4(全長4600〜4620×全幅1855〜1880×全高1680mmの」をはじめ、2026年春発売予定の新型「マツダCX-5(全長4690×全幅1860×全高1695mm/欧州仕様)」、日産「エクストレイル(全長4690×全幅1840×全高1720mm)」など数多い。
現行フォレスターは登場以来、納車待ちの列が続くなど、最近のSUBARU車の中でも好調なスタートを切っている。自販連(日本自動車販売協会連合会)の調べによると、2025年暦年(1月〜12月)の販売台数は、前年対比137.9%の3万1688台を記録した。

現行型のトピックスは、トヨタのシリーズ・パラレル方式(スプリット式)である「THS2」をベースに、SUBARUの2.5L水平対向エンジンとモーターを組み合わせたストロングハイブリッド「S:HEV」を設定した点にある。
SUBARU車の走りの面で泣き所だった燃費が大幅に向上し、最高値18.8km/LのWLTCモード燃費を達成。もちろん、豪快な加速が光る1.8L直噴ターボ「DIT」も引き続き用意していて、こちらは同燃費13.6km/Lとなっている。
前後モーターを備える「S:HEV」は、電動駆動モデルらしく、スムーズかつ静かな発進が可能で、高速域のパンチ力もまさに必要十分だ。エンジンは、低重心、シンメトリカルAWDにも寄与するSUBARU自慢の2.5L水平対向4気筒だが、トヨタのハイブリッド車からの乗り替えでも「THS2」ベースだけに違和感は少ないだろう。
C型の目玉は、ターボ車の新グレード「ツーリング」

SUBARU販売店では、現行モデルは生産終了に伴い在庫対応のみで、改良後モデルの先行予約を受付中だ。
今回のB型の受注ストップは、生産キャパを超えたためで、今春頃とも予想される次回の年次改良までに納車が間に合わないため、空白期間を作らないようにC型の先行予約にスイッチしたそうだ。
C型のトピックスは、1.8L直噴ターボ車に追加される新グレードの「Touring(ツーリング)」だ。「Touring」は、先代モデルのマイルドハイブリッドにも与えられていたお馴染みのグレード名であり、最廉価グレードに付与されてきた例がある。
ただし、最廉価といっても快適装備などは充実していて、C型の新「Touring」、「Touring EX」も同様になるという。
「ツーリング」の装備は?
C型の「ツーリング」は、ターボ車に追加される新仕様で、「Touring」、「Touring EX」ともに「ドライバーモニタリングシステム」、「運転席10ウェイパワーシート&助手席8ウェイパワーシート」、「ルーフレール」、「マフラーカッター」、ナビゲーションやETCも用意される。

「Touring」には、「4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ付ルミセントメーター」、「Touring EX」には、「アイサイトXテクノロジー(高度運転支援システム)」、「12.3インチフル液晶メーター」を標準装備する。
一方で、シート地が「SPORT」系の「ウルトラスエード/合成皮革」から「ファブリック/トリコット」に変更されるほか、「キックセンサー付ハンズフリーパワーリヤゲート」はメーカーオプションになり、給電機能が強化される「ワイヤレスチャージャー」などが販売店オプションに扱いになる。
こうした装備の見直しにより、新「Touring」は、税込400万円を切るエントリー価格となり、現在の「SPORT」の404万8000円からの値下がりになる。
そのほか、今春予定の年次改良では、新グレードの追加に伴い「Premium S:HEV」と「SPORT」を廃止。「SPORT EX」は、継続になる(SPORTとSPORT EXを統合し、SPORT EXに一本化)。
キャンプなどのアウトドアや災害時などに給電ができる「アクセサリーコンセント(AC100V/1500W)」が「S:HEV」全車に標準装備される。

また、「X-BREAK S:HEV」には、「運転席10ウェイ&助手席8ウェイパワーシート」、「運転席シートポジションメモリー機能+リバース連動ドアミラー+ドアミラーメモリー&オート格納機能」、「キックセンサー式ハンズフリーパワーリヤゲート」などを標準で用意する。
「S:HEV」、ターボ車ともに、「ワイヤレスチャージャー」の機能向上が図られ、スマートリヤビューミラー」の画質向上により、明瞭な後方視界が確保できるようになる。「S:HEV」の外観では、サイドの「e-BOXER」のオーナーメントが廃止され、すっきりした見た目になる。
フォレスターのC型に400万円を切るエントリーグレードを設定することで、ライバルが新型にスイッチするなど、競争の激しいミドルサイズSUVの中で存在感を高められるのか注目点になるだろう。個人的には、走りの面でもさらなるブラッシュアップが図られるのかも気になる。
