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今日は何の日?■リッターカーのシャレードに1.3L EFIエンジン搭載

1988年(昭和63)年2月15日、ダイハツは「シャレード」に新開発のEFIエンジンを搭載した「シャレード1300EFI」を発売した。リッターカーの先駆車として人気のシャレードだが、排気量アップによる余裕の走りを追求、さらにフルタイム4WD車も追加された。
世界初の1.0L 3気筒4ストロークエンジンを搭載した初代シャレード

1977年11月、ダイハツのリッターカー「シャレード」がデビューした。1.0Lエンジンながら、1.3Lクラスの小型車に匹敵する性能と室内空間、軽自動車並みの燃費を達成することが目標だった。
当初は4ドアハッチバックのみだったが、翌年にはハッチバッククーペも追加。コンパクトながら、タイヤを極力隅に追いやり、乗員すべてをホイールベースの中に収めて十分な室内空間を確保。パワートレーンは、乗用車としては世界初となる3気筒エンジンの最高出力55ps/最大トルク7.8kgmを発揮する1.0L 直3 SOHCエンジンと4速&5速MTの組み合わせ、駆動方式はFFである。
エンジンは1.0Lながら、車重が630~660kgと非常に軽量だったので、燃費の良さとともに軽快な走りも自慢だった。それを実証するように、海外ラリーにも積極的に挑戦し、1981年のモンテカルロ・ラリーではクラス優勝を飾る活躍を見せた。

1970年代後半は、1973年のオイルショックや排ガス規制の影響で省エネブームが続いており、燃費の良かったリッターカーのシャレードは、ダイハツ久々のヒットとなり、リッターカーの先駆車となった。
2代目は世界最小の1.0Lディーゼルエンジン搭載

1983年1月、シャレードは初めてのモデルチェンジで2代目に移行。ワールドベーシックカーを目指し、大人4人がゆったりくつろげる室内空間やハイウエイを快適に走行できる、街中で運転しやすく燃費に優れることを開発ターゲットとした。
スタイリングは、クリーンな直線基調のボクシーなデザインで、イタリアのコンパクトカー風に変貌した。パーソナル感覚の3ドアハッチバックと使い勝手のいい5ドアハッチバックが用意され、標準ルーフの他にドルフィントップと名付けられたハイルーフも選べた。
ガソリンエンジンは、先代から受け継いだ最高出力55ps/最大トルク7.8kgmの1.0L 直3 SOHCの3気筒SOHCと、それを高性能化した60ps/8.2kgmの1.0Lエンジン。それに、世界最小のディーゼルエンジンを謳い、世界トップレベルの低燃費を実現した38ps/6.3kgmの1.0L 直3 SOHC渦流室型の副室ディーゼルが加わった。トランスミッションは4速&5速MTの組み合わせ、駆動方式はFFである。
さらにシャレードは「シャレードターボ(1983年9月~)」、1984年「シャレード・デ・トマソ(1984年1月~)」、「シャレード・ディーゼルターボ(1984年9月~)」、「シャレード・926ターボ(1984年11月~)」と次々にターボエンジン車を投入して、高性能化を図った。
排気量を1.3Lに拡大した1300EFIと4WD車を追加

1987年1月には、シャレードは3代目にモデルチェンジした。“従来の広くて小さい快適な経済車“から、”若々しい感性のコンパクトクオリティカー“を目指した。エンジンは、1.0L 直3 DOHCインタークーラーターボやディーゼルインタークーラーターボを設定し高出力を図った。
そして翌年2月のこの日、新開発のEFIエンジンを搭載した「シャレード1300EFI」と、同エンジン搭載のフルタイム4WD車を追加した。同車は従来の経済性に加えて、より楽しいより快適な走りを目指して、排気量アップによる走りの余裕を追求した“ニューエナジーシャレード”をアピールした。
パワートレーンは、最高出力94ps/最大トルク11.0kgmを発揮する1.3L 直4 SOHCエンジンと5速MTの組み合わせ。駆動方式は、FFベースでシャレード初のフルタイム4WDが設定された。4WDは、センターデフ&ビスカップリング式のフルタイム4WDであり、運転状況に応じて的確なトルクを4輪に伝達する4WDである。
車両価格は、99.8万~114.0万円(FF)/123万~126万円(4WD)に設定。当時の大卒初任給は15.8万円程度(現在は約23万円)だったので、現在の価値では約145万~166万円/179万~183万円に相当する。


シャレード1300EFIが登場した時には、まだ1.0Lエンジン搭載車も併売していた。シャレードが完全に1.3Lエンジンに換装したのは、1993年の4代目からだ。
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シャレードは、4代目で完全に1.3Lエンジンを搭載したコンパクトカーになった。3代目の1300EFIは、そのための布石だったようだ。その背景には、海外を意識したことや日本市場のバブル好景気による高性能化や高機能化の流れの影響があったようだ。
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