A050“A1”がドライバーに突きつける覚悟

筑波NA最速FD3Sで実走テストを敢行!

ヨコハマタイヤが送り出した刺客、それがADVAN A050の新コンパウンド『A1』だ。

ジムカーナからサーキットまで、競技用ハイグリップタイヤの定番として支持されてきたA050。その中にあってA1は、はっきりと思想が違う。狙いはただひとつ、「1ラップの破壊力」である。

スーパーGTやスーパーフォーミュラで培われたレース直系素材を市販タイヤへフィードバック。ウォームアップ後、一気にピークへ到達するグリップ特性は、まさにタイムアタック専用設計と言っていい。

トレッドパターンは従来A050譲りの安心感あるレイアウト。しかし中身は別物だ。路面へ“刺さる”ような鋭い初期グリップ、コーナリング中に立ち上がる圧倒的な横G、そして立ち上がりで炸裂するトラクション。1周のアタックに限れば、これまでのG/Sコンパウンドを凌駕するポテンシャルを秘めていると噂される。

その実力を確かめるべく、WEB OPTIONは筑波サーキットでNA最速タイムを更新した「RE雨宮マツキヨ MINIGT NA-7」にA1を装着。専属ドライバーの坂口夏月選手が、G/Sとの履き比べテストを行った。

「同条件で比較すると、A1のほうが明らかにピークグリップは高いです。ただし、グリップが高い=簡単にタイムが出る、というわけではない。かなりシビアな部分があります」。

坂口選手が語る“シビアさ”とは何か。

「表現が難しいのですが、A1はある領域から突然“よれる”ような挙動を見せるんです。その変化がドライバーの感覚とズレることがある。これまでのA050とは明らかにインフォメーションが違います。でも、その特性を理解し、ピークグリップをきちんと使い切れれば、タイムはG/S以上に出るはず。つまり、相応の慣れが必要なタイヤですね」。

実はこのインプレッション、筑波でA1を試した他のドライバーたちからも共通して聞かれた声だ。

「従来のA050とはまるで別物。不思議でつかみどころがない。でも…なぜかタイムは出る」。

扱いやすさよりも、絶対的な速さを優先した設計思想。ドライバーの理解と適応を要求する、ある種ストイックなキャラクター。

A1は決して万人向けではない。だが、“もう一段上”を本気で狙う者にとっては、確実に武器となり得るタイヤだ。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

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