利便性と速さを兼ね備えた絶好のチューニングベース!
敬遠され気味の5AGSはチューニングと乗り方で大きく化ける
MT全盛とも言えるチューニングシーンにおいて、いまひとつ注目度が高くないのが2ペダル車だ。しかし近年は制御技術の進化により、MTに匹敵するドライビングプレジャーを味わえるモデルも増えつつある。

そんな中で改めて注目したいのが、スズキ アルト(HA36型)に設定されるAGS(オートギヤシフト)だ。変速時に独特のフィーリングはあるものの、任意でシフト操作が可能なこのシステムは、使いこなせばサーキット走行にも対応できるポテンシャルを秘めている。

その中でも狙い目となるのが、5AGSを搭載するアルト ターボRSだ。アルトワークスの価格高騰が続く現在、比較的リーズナブルな個体が多く流通しており、気軽に楽しめるチューニングベースとして再評価が進んでいる。

「ターボRSをおすすめする理由は、まず流通台数の多さですね。ワークス登場前に一気に販売されたモデルなので、中古市場でも手頃な価格帯の個体が見つけやすい。さらに現在はAGSの特性に合わせたチューニングノウハウも確立されていて、サーキットでも十分に楽しめます」と語るのは、ラインナップ(松山商会)の松山代表だ。


AGSは、制御ユニットと油圧アクチュエーターによってクラッチ操作を行うシステム。その特性を踏まえ、ハード走行に対応した作動油への変更や、エンジンレスポンスを高める軽量フライホイールの装着といった対策が有効となる。

さらにECU書き換えによる制御最適化を組み合わせることで、変速フィールやレスポンスを大きく改善。車両特性を理解したセッティングによって、AGSのネガは確実に払拭できるという。

「NAモデルからワークスまで幅広く手掛けてきましたが、改めてターボRSに向き合ってみると、想像以上に完成度が高い。ポイントを押さえて仕上げれば、5AGSでも十分に速く、そして楽しいクルマになります」。
これから36系アルトをベースにチューニングを考えるなら、5速MTのワークスだけに固執する必要はない。5AGSのターボRSという選択肢もまた、“走りを楽しむための現実解”として十分に成立している。
●取材協力:ラインナップ(松山商会) 兵庫県姫路市花田町小川574-1 TEL:079-260-7077
【関連リンク】
ラインナップ
http://www.lineup-gt.com
