乗り心地やボディ剛性が向上 PHEVの走行感覚にも注目

前身にあたるグランビアは販売面で日産エルグランドに引き離されていたものの、2002年に登場した初代アルファードは、FF化による広々とした空間や押し出しの強いデザインなどで一気に逆転。四半世紀近く経った今では兄弟車のヴェルファイアとともに寡占に近い状況であり、高級ミニバンの王者として君臨。室内の広さからショーファードブリンとして使用されることも多く、家族が喜ぶミニバンを超えた存在にまでなっている。
エクステリア




現行モデルは23年6月に発売された4代目で、GA-Kと呼ばれる新世代プラットフォームへ一新。乗り心地や操縦安定性といった走りの性能が大幅に進化した。パワートレインはエントリーグレードとなる2.5ℓの純エンジン車(FFと4WD)、主力となる2.5ℓエンジン搭載のハイブリッド(FFと4WD)、24年12月に追加されたプラグインハイブリッド(4WDのみ)となる。ちなみにドライバーズカーとしての要素が強いヴェルファイアには2.4ℓターボの純エンジン車が用意され、ボディのチューニングも違うなど差別化が図られている。シートは3列で6人乗り/7人乗り/8人乗りのほか、トヨタ車体が特別架装して贅沢に2列4人乗りとした「スペーシャスラウンジ」まで用意。選択肢が広い上に車両価格も510万円〜1480万円と幅広い。
乗降性



箱型でスライドドアやテールゲートなどの開口部が広いミニバンはボディ剛性の確保が難しく、それゆえ走りの性能はあまり期待できないというのが一般的であり、アルファードも3代目まではそこがウィークポイントだった。路面が少しばかり荒れているだけでもフロアがプルプルと震え、豪華で広々とした室内空間には相応しくない乗り心地だったのだ。ところがGA-Kプラットフォームを得てボディ剛性が約50%高まり、局部剛性なども大幅に強化した結果、4代目は見違えるように進化した。
インストルメントパネル

サスペンションはソフトタッチで突き上げ感がまるでなく、がっしりとしたボディの恩恵でスムーズにストロークしていることが実感できる。それでいて操縦安定性も高く、高速域でのフラつきは最小限に抑えられ、コーナーでは安心感が高い。ショーファードリブンとしてもドライバーズカーとしても大いに進化したのだ。
居住性



純エンジン車のパワートレインは先代の改良型。必要十分な性能ながら制御が進化してドライバビリティは僅かに良くなっている。ハイブリッドは新世代となってレスポンスが良くなり悪癖が減った。街中を普通に走る限りは実に快適だ。ただし、アクセルを強めに踏み込むとエンジンがブーンと吹き上がってしまうのは、システムの特性からして致し方ないところではある。
うれしい装備






月間販売台数 6930台(25年5月~10月平均値)
現行型発表 23年6月(PHEV追加 24年12月)
WLTCモード燃費 18.9㎞/ℓ※「X(ハイブリッド)」のFF車

ラゲッジルーム



ところが、そのハイブリッドをベースに大容量バッテリーを搭載して73㎞のEV走行を実現したプラグインハイブリッドはフィーリングが良くなっている。ハイブリッド走行時でも電力を多く使えるゆえエンジンへの依存度が下がっているからだ。運転の楽しさや快適性をも高めているのだから、ショーファードリブンとして使用するだけではもったいない。車両価格は高いがパーソナルユースとしても歓迎したい仕上がりだ。

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http://motorfan-newmodel.com/integration/173/
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