240馬力を獲得するもトラクション不足に直面

4WD化で大幅な戦闘力を図る!

遊びの延長で大胆なモディファイに挑めるのは、軽自動車ならではの醍醐味。その特性を最大限に活かし、スズキ・ツインを本格ドラッグ仕様へと仕立て上げたのが、中山和博さんだ。自身はエスペンランサ・ドラッグスープラ(JZA70)で8秒台を記録する実力派である。

「こんな見た目でも速かったらカッコ良いかなと思って、思いつきで作ったのが始まりです。ちょうどドラッグに興味を持っていた長男に乗らせてみたら、そこからハマってしまって。今では次々とチューニングのアイデアを出すようになりましたよ」と和博さん。

以前の取材時にはツインに乗るのはまだ2回目で、ドラッグレース自体も初めてだったという息子の拓海さん。その後はシュートアウトやドラッグフェスティバル・イーストラウンドにも、このツインで自ら参戦するようになった。

「当時は18歳で、免許を取って間もない頃でした。F6A改718ccターボで150ps。この車重なのでかなり速く感じていました。でも何度かドラッグレースを走らせているうちに、もっとパワーが欲しくなったんです。そこでタービンをHT-07BからRHF4へ交換し、セッティングを見直して240psまで引き上げました。ただ、今度はタイヤが食わなくなってしまって……」と拓海さん。

制御系はLINK Atomを継続使用。すでにフルコン化されていたため、タービン交換や燃料増量といった仕様変更も比較的スムーズに行えたという。

乗り方などもさまざま試したものの、最終的にはFFレイアウトそのものに限界があると判断。そこでレース参戦はいったん休止し、大幅なバージョンアップへと舵を切った。

今回のモディファイは、パワーを確実に路面へ伝えるための4WD化。そのためにKeiワークス用のドライブトレイン一式を調達し、載せ替えを実施している。ただし、Keiワークス純正トランスファーでは強度に不安があるため、より高強度なHB21アルト系のトランスファーを新たに用意。それに合わせてプロペラシャフトやドライブシャフトも複数用意し、最適な組み合わせを模索している。

4WD化に伴うトランスファーやホーシングの取り付け、さらにはサスペンション取り付け位置の変更といった基本作業は、すべて拓海さん自身が担当している。

「まずは完成させてシェイクダウン。その後、バグ出しを行いながら煮詰めていく予定です。4WD化でしっかり路面を捉えられるようになったら、さらにパワーアップも考えています」。

400mを8秒台で駆け抜ける父の背中を追いながら、このツインで“作る楽しさ”と“走る喜び”を学んできた拓海さん。自ら考え、手を動かすことでドラッグレースの奥深さを体感している。確かな手応えを得られる走りを実現できたとき、その感動はきっと格別なものになるはずだ。

PHOTO&REPORT:渡辺大輔

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