車高はプロサングエに近く、1000psの4モーター・パワートレーンを搭載

「フェラーリ初のEV」として話題の「ルーチェ」は、2028年の発売予定に先立ち、5月にデビューするが、その最新プロトタイプをスクープ班のカメラが捉ええた。

フェラーリ ルーチェ プロトタイプ スパイショット

フェラーリは論争の的になることは珍しくなく、また、論争から逃れることもほとんどない。近日発売予定の完全電気自動車ルーチェは、これまでで最も賛否両論を巻き起こすプロジェクトになる可能性があるという。

フェラーリ ルーチェ プロトタイプ スパイショット

iPhoneをはじめとする数々の時代を象徴する製品を手がけた、Appleの元デザイン責任者、ジョナサン・アイブ(Sir Jonathan Paul Ive)は、プレッシャーを感じていることを認めているのだ。

そのプレッシャーも当然だろう。これは、単なるEVの発表とは程遠い。最高峰のレースと、時には破天荒な購買行動でしか手に入らない刺激的なV12スーパーカーを基盤とするブランド、フェラーリが、今、EVという静かな世界へと足を踏み入れようとしているのだ。

エクステリアは、アイブ氏とオーストラリア人デザイナーのマーク・ニューソン氏が設立したデザインハウス、ラブフロム(LoveFrom)が手掛けた。そのため、これはフェラーリのありきたりなプロジェクトというより、マラネロとシリコンバレーのミニマリズムの衝突と言えるだろう。

海外メディアのインタビューでは、アイブ氏はこのクルマを世界に公開することに「不安」を感じていると率直に認めたという。不安を掻き立てるのはデザイン自体への不安ではなく、フェラーリにとってこの瞬間がどれほど大きな意味を持つのかという重大さなのだ。彼はこれを「依然として明らかにフェラーリだ」と評したが、「シンプルさと、何かが持つ本来の美しさという信念に基づいた、これまでとは異なる表現だ」と続けた。

一方で、共同デザイナーのニューソン氏は、このようなプロジェクトがもたらす自由について強調した。「これは電気自動車、しかも初の電気自動車、という幸運な点のひとつですよね? だからこそ、私たちは他の方法では得られなかったであろう自由、文字通りの物理的な自由、あるいは創造的な自由を、さまざまなレベルで得ることができたのです」と彼は語ったようです。

現段階では、すでにインテリアの一部が公式に公開されている。フェラーリは今月初めにダッシュボードを公開。これは他の現代のフェラーリとは大きく異なる。これが重要な点だだろう。なぜなら、アイブとニューソンは、クルマ全体に「一貫性と独自性」が備わっていると述べているからだ。

ルーチェは4ドア、4シーターのGTカーで、車高はプロサングエに近く、1000psの4モーター・パワートレーンを搭載する。アイブ氏は、このクルマはプロポーションが「大きく」、外観も内装と同様に斬新になると示唆している。

そのため、エクステリアは以前の予想よりもはるかにレトロフューチャー的なデザインになるのではないかと懸念されている。

北欧で捉えた最新プロトタイプは、以前のルーチェのテスト車両と同様に、このプロトタイプも上から下まで間に合わせのパネルで覆われており、大まかなプロポーションとサイズ感以外に、内部構造を解釈することは非常に困難だ。

確認できるディテールのひとつは、赤丸で囲まれたドアハンドルで、中央部のBピラーのすぐ下に配置されている点だろう。カメラマンによると、ルーチェはピューロサングエと同様に、車両前方に向かって開くスーサイドドアを採用している可能性があるとのことだ。