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今日は何の日?

■ギャランFTOの後継を担ったスタイリッシュな2ドアクーペ

1975年2月にデビューした三菱「ランサー・セレステ」

1975(昭和50)年2月26日、三菱自動車から「ランサー・セレステ」がデビューした。セレステは1973年に登場した初代「ランサー」派生のスタイリッシュな2ドアクーペだったが、当時段階的に強化された排ガス規制対応の影響で、走りについては精彩に欠けて評価されなかった。

ランサー・セレステの先代にあたるギャランFTO

1973年2月にデビューした三菱初代「ランサー」

三菱は、当時大衆車市場を席巻していたトヨタ「カローラ」や日産「サニー」に対抗するため、1973年2月に小型大衆車の「ランサー」を発売した。8ヶ月後に投入されたラリー参戦を前提に開発された高性能なスポーツグレード「ランサーGSR」はサザンクロスラリー4連覇、サファリラリー3連覇の偉業を成し遂げた。

1973年に投入されたスポーツグレード「ランサー1600GSR」
1973年に投入されたスポーツグレード「ランサー1600GSR」に搭載されたツインキャブ1.6L 4G32サターンエンジン

「ランサー・セレステ」は、このランサーのコンポーネントを流用した派生車として誕生したが、位置づけとしては1971年10月にデビューした「ギャランクーペFTO」の実質的な後継だった。

FTOは、本格スペシャリティカーとして若者から人気を博した「ギャランGTO」の弟分として、高価なGTOに対して安価でより若い層をターゲットにしたクーペで、ワイド&ローを強調したダイナミックなファストバックとノッチバックを融合させた独特のスタイリングでスポーティさをアピールした。

パワートレインは、最高出力86psの1.4L 直4 SOHCのシングルキャブ、95psのツインキャブ仕様のエンジンと4速MTの組み合わせ。1973年には、高出力対応に応えて最高出力110ps/最大トルク14.2kgmの新世代1.6L SOHCエンジンを搭載したホットモデル「1600GSR」が追加された。

比較的手頃な価格で入手できた軽量コンパクトなFTOだったが、GTOの弟分というイメージが強かったため、GTOの陰に隠れてGTOほど注目されずに、一代限りで1975年に販売を終えた。

スタイリッシュなクーペ、ランサー・セレステ

1975年2月にデビューした三菱「ランサー・セレステ」

ギャランFTOと入れ替わるように、小型スペシャリティカーの「ランサー・セレステ」は、1975年2月のこの日にデビューした。

三菱「ランサー・セレステ」の大きなハッチ

セレステは、丸目2灯に大きなリアゲートを持つ、スポーティな2ドアファストバックスタイルを採用。一方で、リアゲートを開けると広い荷室があり、リアシートを前に倒すと室内後部にカーペット張りの広いスペースが生まれるなど、実用性も配慮されていた。

三菱「ランサー・セレステ」のコクピット
三菱「ランサー・セレステ」のフロントシート

インテリアについては、4~6連メーターが装備されたインパネがスポーティさを強調。またチルトステアリングやランバーサポートシートなどが装備された。

三菱「ランサー・セレステ」に搭載された1975年排ガス規制適合したMCA1.6Lエンジン

パワートレインは、最高出力92ps/12.5kgmを発揮する1.4L、100ps/14.0kgmの1.6L 直4 SOHCのキャブ仕様、110ps/14.2kgmの同ツインキャブ仕様の3種エンジンと、4速/5速MTの組み合わせで、駆動方式はFRである。

車両価格は83.3万~96.7万円に設定。当時の大卒初任給は8.4万円(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約228万~265万円に相当する。

三菱「ランサー・セレステ」のリアビュー

スタイリッシュなデザインと鮮やかなボディ色が若者の注目を集めたが、期待したほどの人気は得られず、セレステは1代限り1981年に生産を終えた。一方で、1600GSR(2バレルキャブ仕様)が輸出された米国では若者から人気を集めた。

1970年代の排ガス規制強化に苦しんだ日本車

ランサー・セレステの人気が盛り上がらなかったのは、まだ排ガス規制が緩かった時代にデビューして、シャープな走りが評判だった先代にあたるFTOと比べられたことだった。セレステは、当時強化された排ガス対応やそのことによる車重増加によって、走りについてはあまり評価されなかったのだ。

1975年2月にデビューした三菱「ランサー・セレステ」

日本の排ガス規制は、1970年代に入って1973年、1975年、1978年と段階的に強化された。セレステは、1975年排ガス規制に対して、排ガスの熱反応器に空気を送ってCOとHCを低減するサーマルリアクタや排ガスの一部を吸気側に戻してNOxを低減するEGR(排ガス再循環装置)などを採用した“MCA”で対応、それらが性能を下げる要因となってしまった。

これは三菱に限ったことではなく、全メーカーで同様の排ガス対応が強いられ、この時代のクルマの性能は頭打ちとなる傾向にあった。さらに、1973年のオイルショックで省エネブームが盛り上がり、市場に燃費重視の風潮が高まったことも性能低下の要因になったのだ。

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1970年代に米国のマスキー法に倣った日本の排ガス規制強化は、順調に成長していたクルマの開発や販売を失速させた。当時、セレステも含めこの時期に登場したモデルの多くは、厳しい排ガス規制対応に追われ、コストが上がって出力と燃費が低下する傾向にあり、世界的に自動車メーカーにとっては苦難時代だったのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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