燃料タンクやシングルシートカウル、フロントフェンダーといった外装パーツは、すべて3Dプリンターで成形したFRP製。塗装も自家仕上げだ。

フレームから自作! 外装はなんと3Dプリンターで成型!

今もクラシックバイクレースで高い人気を誇るアエルマッキ。その中でも“アラドーロ”のレプリカとして製作されたのが、この1台だ。アエルマッキはかつてイタリアに存在したメーカーで、ハーレー・ダビッドソンの資本が入っていたことでも知られる。実車は高価だが、フレーム図面が公開されていることもあり、理論上はレプリカ製作も不可能ではない。

アラドーロは横型単気筒エンジンを採用するため、カブ系エンジンとの相性も良好。そこでオーナーは自宅ベランダで溶接しながらフレームを製作し、外装は3Dプリンターで成形してしまった。

フレームと外装を約85%スケールに縮小して設計

アルミ風に仕上げたフレームは鉄パイプと鉄板を組み合わせたもの。燃料タンクは20cm幅で分割する“輪切り構造”でプリントし、接合して完成させている。足まわりにはマグナ50純正フロントフォーク、リトルカブ純正ホイールを流用。イベント日程に間に合わせるため、エンジンはほぼノーマルの49ccながら4速MT仕様を選択し、キャブレターはPC20を装着。マフラーはカブ純正をベースに自作し、吸排気系を中心に手を加えている。

実はカブ系エンジンはアエルマッキよりひと回り小さい。そこでエンジンが小さく見えないよう、フレームと外装を約85%スケールに縮小して設計。さらにシリンダーヘッドへオイルクーラーを直付けして全長を強調するなど、細かな工夫も随所に盛り込まれている。言われなければ気づかないが、バランスへの徹底した配慮が、この完成度を生み出しているのだ。

マグナ50用フロントフォークを流用したため、ステムやトップブリッジも同車用。セパレートハンドルは鉄パイプによる自作品。
4速MT仕様の49ccエンジン。少しでも大きく見せるため、オイルパン風カバーやオイルクーラーを直付けしている。
シングルシートカウルに被せたシートも自作。表皮の縫製に手仕事の味わいが残る。インナーフェンダーはアルミ製。

■撮影EVENT:第16回 モンキーミーティング in 多摩■開催地:東京サマーランド特設会場/■開催日:2024年4月28日(日)
※こちらの記事はモトチャンプ2024年8月号に掲載されたものです。