アウディは現在、ブランド最小EVとなる“A2”を開発中だが、その最新プロトタイプを捉えるとともに、内部を激写した。

アウディ A4 e-tron 市販型プロトタイプ スパイショット

1999年に発表されたものの、時代を先取りしすぎて成功には至らなかった伝説のアウディ A2が、ついに電気自動車として復活する。

アウディ A4 e-tron 市販型プロトタイプ スパイショット

次期A2 e-tronの外観はこれまで何度も捉えられてきたが、今回、ついに内装が明らかになった。そして驚くべきことに、その内部は、アウディは新型Q3のパーツが流用されたかのようで、名前こそレトロだが、中身は全く異なるものと判明した。

スパイショットでは、昨年9月に発表された最新のQ3を彷彿とさせる、クリーンで先進的なキャビンが明らかになった。お馴染みの湾曲したデジタルドライバーディスプレイが中央のMMIタッチスクリーンにすっきりと収まり、アウディならではの重厚で角張ったステアリングホイールには多機能コントロールが備えられていることが見てとれる。

また、当初はA5セダンとワゴンでデビューして物議を醸した新型コラムステアリングも、Q3からそのまま持ち込まれたようだ。

最新スパイショットからは、アウディがこのクルマを決して安物のEVとして扱っているわけではないことが分かる。A2 e-tronはラインアップの中では末っ子かもしれないが、内装はやはり高級感に溢れている。設定可能なアンビエントライト、サステナブルなトリムオプション、そしてアプリ連携とストリーミングサービスに対応したアウディ最新のAIベース音声アシスタントなどが期待できるほか、レベル2の運転支援技術も搭載されるはずだ。

量産型ではフォルクスワーゲングループのコンパクト電気自動車向けに開発された400V MEBエントリーレベルプラットフォームが採用され、搭載バッテリーの容量は58kWhから79kWhまでの範囲での設定となるはずだ。0%から80%までの充電時間は30分以内が想定されており、ベースモデルの航続距離は約400km、トップグレードでは最大600km(WLTP)を目指していると伝えられている。

シングルモーターのMEB車は後輪駆動だが、デュアルモーターのクワトロバージョン(4WD)も用意される予定だ。そして、すでにA2 RSバージョン登場の噂も広まっている。

ベースモデルでは、フロントに搭載されたシングルモーターが最高出力204ps/150kWを発揮し、63kWhのバッテリーで約250マイル(約402km)の航続距離を実現するものと予想されている。上位モデルになると、搭載されるシングルモーターの出力は272ps/200kWを超え、大容量バッテリーを搭載することでWLTPサイクルで最大348マイル(約560km)、あるいはそれ以上の航続距離が実現される可能性があるという。

デザイン面では、先日公開されたイメージ写真からもわかるように、エクステリアはより大型のQ4 e-tronとは明らかに異なったものとなっている。直立したスタンスと分割されたリヤガラスは初代A2を彷彿とさせるが、よりシャープでワイド、そして力強い印象を与えるものとなっている。

また、スリムなデイタイムランニングライトは高い位置に配置され、メインランプはバンパーの低い位置に配置、密閉されたグリルはEVらしい堂々とした印象を与えている。

A2は、欧州市場においてガソリンエンジン搭載のA1ハッチバックとQ2 SUVの両方を実質的に置き換えるものとなり、Q4 e-tronの下位モデルに位置付けられることになるだろう。

市場では、ボルボEX30、BMW iX1、スマート1、アルファロメオ・ジュニア、ミニ・エースマンなどと対峙することになり、価格は3万5000ユーロ(約639万円)以下が期待されている。