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今日は何の日?

■i-DTECディーゼル搭載の8代目アコードをジュネーブショーに出展

ジュネーブショーで展示されたホンダ8代目「アコード」(画像が荒くてゴメンナサイ!)

2008(平成20)年3月6日、ホンダは“ジュネーブショー”で8代目の欧州「アコード」&「アコードツアラー」を出展した。新型の欧州アコードは、厳しい次期ユーロ5排ガス規制に適合するため、エンジンの改良とともに排気系に後処理装置としてDPFとNOx吸蔵還元触媒が搭載されている。

大型化して欧州をメインターゲットにした8代目アコード

2008年3月のジュネーブショーで展示された8代目欧州「アコード」
2008年3月のジュネーブショーで展示されたホンダ8代目欧州「アコードツアラー」

2008年3月のこの日に”ジュネーブショー“に出展された欧州向け8代目「アコード」と「アコードツアラー」は、日本が“セダン冬の時代”に苦しんでいる中で人気だった欧州市場をメインターゲットに企画され、まず欧州で発表されて同年6月に発売が始まった。

ホンダ8代目欧州「アコード」のコクピット
ホンダ8代目欧州「アコードツアラー」のフロントシート

8代目アコードとアコードツアラーは、ボディを大型化してすべてをワンランク上げた上級ミッドサイズとなり、この世代からワゴンはツアラーと名称が変更された。ツアラーに変更したのは、ワゴンのイメージよりも楽しくツーリングするというイメージを強調するためだった。

スタイリングは先代の低いノーズとウェッジシェイプを継承し、ワイドトレッド化することで室内空間を先代よりも拡大。パワートレインは、最高出力156ps/最大トルク19.6kgmを発揮する2.0L、200ps/23.8kgmの2.4L 直4 DOHC i-VTEC、次期ユーロ5対応の150ps/35.7kgmの新開発2.2L 直4 DOHCディーゼルターボの3機種エンジンと6速MTおよび5速ATの組み合わせ、駆動方式はFFのみ。

安全面では、VSA(車両挙動安定化制御システム)を全タイプに標準装備、LKAS(車線維持支援機能)、ACC(車速/車間制御機能)、CMBS(追突軽減ブレーキ)をオプション設定するとともに、ホンダ独自のコンパティビリティ対応ボディを採用するなど、先進の安全性能が装備された。

2007年から施行されたユーロ5規制とホンダの対応

ホンダのユーロ5対応ディーゼルエンジン

2000年当時、欧州市場では燃費の良いディーゼル車が人気でシェアが50%程度あった。一方で、ディーゼル車から排出されるPM(ススなどの粒子状物質)とNOx(窒素酸化物)が健康被害に及ぼす影響が社会問題となった。

新Nox吸蔵還元触媒

これを背景に、欧州はディーゼル排ガス規制の強化を進め、2009年に施行されたユーロ5規制は、ユーロ4に対して、規制値はPMが80%減、NOxは28%減となった。これに対応するためには、エンジンの改良とともに排気系に後処理としてDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)やNOx低減触媒の装着が必要となった。

2007年フランクフルトモーターショーで発表された、(当時の)次期欧州型へ向けてのアコードツアラー・コンセプト

ホンダは、ユーロ5に対応するために新たに2.2L 直4 DOHCディーゼルターボエンジンを開発(i-DTEC)。リニア可変スワールコントロールバルブを装着し、圧縮比は16.3まで下げ、EGR量を増大するためバタフライバルブを使用、さらにEGRクーラーの容量をアップ、可変ターボはより低回転域から過給を立ち上がるように改良された。

そして、後処理としてPMを低減するDPFとNOxを低減するNOx吸蔵還元触媒を搭載。ホンダが開発したこのシステムは、ユーロ5とともに国内ポスト新長期規制と当時最も厳しいとされていた米国Tire2Bin5規制にも適合できるとされていた。

日本仕様はディーゼル車が設定されずに同年12月にデビュー

2008年12月に日本で発売されたホンダ8代目「アコード」

8代目アコードの日本発売は、欧州発売の半年後の同年12月から始まった。

2008年12月に日本で発売されたホンダ8代目「アコード」

欧州同様、セダンとツアラーが用意され、スタイリングは欧州アコードと基本的には同じ。パワートレーンは欧州仕様とは異なり、ディーゼル車は設定されず、2.4L 直4 DOHC i-VTECと5速ATの組み合わせのみに絞られた。車両価格は、標準グレードがアコードで270万円、アコードツアラーが295万円に設定された。

2008年12月に日本で発売されたホンダ8代目「アコードツアラー」

8代目アコードは乗り心地や静粛性などレベルアップしたが、日本での評価は“アコードがまた大きくなった”といった反応で、販売は伸びずに2013年に9代目にモデルチェンジした。9代目アコードからは全車ハイブリッド専用モデルとなり、2017年には海外向け(日本の発売は2020年)がさらに上質感や走りをレベルアップした10代目に切り替わった。

日本で発売された8代目「アコード」に搭載されたK24A型2.4L 直4 DOHC i-VTECエンジン(※日本はガソリンエンジンのみ販売)

2023年1月にアコードはいったん日本での販売を終了したが、2024年3月に11代目で復活。日本仕様は、2.0Lのハイブリッド(e:HEV)のみが設定された。

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日本のディーセル車でポスト新長期規制を初めて適合したのは、2008年9月の日産自動車「エクストレイル」だが、2010年9月に三菱「パジェロ」、2012年のマツダ「CX-5」と続き、日本にちょっとしたディーゼルブームが起こった。しかし、ホンダは結局ディーゼル車を国内に投入することはなかった。当時ホンダは、次世代パワートレーンとしてHEVを積極的に展開しており、ディーゼルよりもHEVを選択したのであろう。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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