連載
今日は何の日?■新型クロスオーバーSUVのエクリプスクロスを初公開

2017(平成29)年3月7日、三菱自動車は”ジュネーブ国際モーターショー2017”において、新型コンパクトSUV「エクリプスクロス」を世界初公開した。同車は世界戦略車として同年秋に欧州での発売を手始めに、日本では翌2018年3月から発売を始め、2020年には三菱が得意とするPHEVも発売された。
エクリプスクロスの源流は、米国生まれのクーペ・エクリプス

エクリプスクロスの源流である「エクリプス」は、提携関係にあった米国クライスラーとの共同開発で誕生し、1988年からまず米国で、1990年6月からは日本で輸入販売された。
エクリプスは、スタイリッシュな3ドアハッチバックのコンパクトクーペで、グリルレスのリトラクタブルヘッドライト、バンパー一体型のフロントスポイラー、大きく張り出したテールスポイラーなどによってスポーティさを強調。エンジンは、最高出力140ps/最大トルク17.5kgmを発揮する2.0L 直4 DOHCのNA(自然吸気)、205ps/30.0kgmのインタークーラーターボの2機種で、駆動方式はFFに加えて4WDも用意された。

エクリプスは、スタイリッシュなデザインと高性能な走りで北米では人気を獲得したが、日本では輸入車だったために価格が327万円と高額となり、さらに左ハンドルということもあり人気は限定的だった。
エクリプスは、1994年に2代目へとモデルチェンジし、日本へは1995年6月に投入。スタイリングは一新され、リトラクタブルヘッドライトをやめて横長のヘッドライトに変更し、初代よりも曲面を多用したダイナミックなフォルムに変貌した。2年後の1996年に、限定販売でオープンモデルのスパイダーが追加された。
2004年10月には3代目エクリプスが輸入されたが、オープンモデルのスパイダーのみで、2006年3月には日本での販売を終了した。
クーペスタイルのコンパクトSUVエクリプスクロス

エクリプスクロスは、2017年3月のこの日に“ジュネーブ国際モーターショー”で初公開され、欧州に続いて日本では翌2018年3月にデビュー。エクリプスクロスは、クーペのエクリプスの流れを汲んでスタイリッシュなクーペスタイルのコンパクトSUVへ変貌した。

スタイリングは、三菱が展開している“ダイナミックシールド”のフロントデザインで精悍さを強調。リアは、ワイドなリアランプと前傾したリアウインドウを上下に二分する個性的なスタイルが採用された。インテリアについては、水平基調のインパネと立体的なシルバー加飾によって、スポーティかつ上質な室内空間が実現された。
パワートレインは、新開発の1.5L 直4 DOHC直噴インタークーラーターボエンジンと8速スポーツモード付きCVTの組み合わせのみ。駆動方式はFFと、走行状況や路面状態により後輪へ伝達するトルクを適切に配分する電子制御4WDを採用。これに三菱独自のAYC(アクティブ・ヨーコントロール)ブレーキ制御を追加した車両運動統合制御システム「S(Super)-AWC」を組み合わせることで、優れたハンドリング性能と走行安定性が実現された。
車両価格は、253.26万~287.928万円(2WD)/274.86万~309.528万円(4WD)だった。
【2018年に日本でも発売された初代エクリプスを画像で見る!】

2年後にエクリプスクロスPHEVを追加

2020年12月にエクリプスクロスに、PHEVモデル「エクリプスクロスPHEV」が追加された。エクリプスPHEVも、人気の「アウトランダーPHEV」と同じ、ツインモーター4WD方式のPHEVシステムが採用された。

最高出力128ps/最大トルク20.3kgmの2.4L 直4 DOHC MIVECエンジンと、モーターは60kW(フロント)/70kW(リア)で、アウトランダーPHEVの85kW/100kWと比べると、エンジン出力は同じだがモーター出力は車体が軽い分小さく設定された。また、駆動用バッテリーは13.8kW(アウトランダーは20kW)でEV走行距離57.3km(WLTCモード)で、アウトランダーPHEVの83kmよりも短い。


エクリプスクロスPHEVもアウトランダーPHEVと同じように、モーターで走行する“EV走行モード”、エンジンで発電した電力でモーター駆動する“シリーズ走行モード”、エンジンで発生した動力で走行してモーターがアシストする“パラレル走行モード”の3つのモードを走行状況に応じて自動で切り替える。

アウトランダーPHEVに対してシステムのパワーは劣るが、車体が軽量であることからモーターによる力強い加速とスポーティな走りが楽しめたエクリプスPHEVも、アウトランダーPHEVに続いて人気を得た。車両価格は、384.89万~447.7万円。ベースのガソリン車よりも、概ね100万円高額に設定された。
・・・・・・・・
エクリプスクロス全体の中でPHEVモデルは約70%(2021年実績)を占める。激戦区のコンパクトSUVで存在感を示すのは難しいが、三菱らしくPHEVのコンパクトSUVとして頑張ってほしいものだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
