スバル初のバッテリーEV「ソルテラ」

ソルテラはスバルが初めて一般販売するEVとしてトヨタと共同開発したクロスオーバーSUVで2022年に発売(2021年ワールドプレミア)され、トヨタBZ4Xとは兄弟車になる。

スバル・ソルテラ(2022年)

これまで3度の改良が実施され、2025年10月のマイナーチェンジでは内外装のデザイン変更に加え、バッテリー容量の拡大、モーターの高出力化、AWD制御の改良と大きく進化した。

スバル・ソルテラ(2025年)

トレイルシーカーはそのソルテラをベースにしており、ソルテラのステーションワゴンと言えるだろう。北米で販売される7代目アウトバックの日本導入が未知数な現在、アウトバックなき後の日本のラージステーションワゴン市場を担うことが期待される。

2025年3月をもって販売終了した6代目アウトバック。
北米で販売される7代目アウトバック。写真は「ウィルダネス」。

トレイルシーカーはワゴンボディであることがソルテラとのわかりやすい違いではあるが、より詳細にその違いを追ってみよう。

エクステリア・ボディサイズ

ソルテラとトレイルシーカーのボディサイズは全長と全高を除けば基本的に違いはない。全長が155mm伸びているが、915mmのフロントオーバーハングは変わらない。逆にリヤオーバーハングはソルテラの925mmから1080mmとなっており、伸び代は全てリヤオーバーハングに充てられているのがわかる。

スバル・トレイルシーカー
スバル・ソルテラ(ブラックホイールアーチガーニッシュ)

特にリヤまわりは形状だけでなくデザインも大きく異なっており、ソルテラがスバルがデザインアイデンティティとして採用しているコの字型小ンビネーションランプであるのに対し、トレイルシーカーはコンビネーションランプとガーニッシュが連続した薄い水平基調のデザインになっている。

スバル・トレイルシーカー
スバル・ソルテラ(ボディ同色ホイールアーチガーニッシュ)

一方で、重量に関してはトレイルシーカーは基本的にソルテラ+20kg程度に収められており、ワゴンボディ化した割にはあまり重量は増えていないのである。

車名トレイルシーカーソルテラ
ボディサイズ全長4845mm4690mm
全幅1860mm
全高1675mm1650mm
ホイールベース2850mm
フロントオーバーハング915mm
リヤオーバーハング925mm1080mm
最低地上高210mm
最小回転半径5.6m
車両重量1900kg2010kg2020kg
(2050kg)
1880kg1980kg
(1990kg)
2000kg
(2040kg)
トレイルシーカーとソルテラのサイズ比較

また全高については、ソルテラが埋め込み型なのに対してトレイルシーカーはラダータイプとなったルーフレールの違いによるものだ。ルーフレール以外にも、無塗装樹脂部分やシルバー加飾が増えたフロントバンパーやサイドのドアガーニッシュ、ホイールアーチガーニッシュなど、よりラギッドなデザインとなっている。

インテリア

リヤシートまでのデザイン・レイアウトについてはソルテラとトレイルシーカーに違いはない。機能面・装備面もソルテラからキャリーオーバーされている。

トレイルシーカー(ブルー/ブラックインテリア)
ソルテラ(ブルー/ブラックインテリア)
トレイルシーカー(ブラックインテリア)
ソルテラ(ブラックインテリア)

ベーシックグレードのインテリア・シートカラーはいずれもブラックとされるが、実際のカラーはやや異なる。また、上級グレードに用意される本革(ナッパレザー)シートも同じブルー/ブラックの組み合わせながらカラースキームが異なっている。

ソルテラ本革シート
ソルテラ本革シート
トレイルシーカー合成皮革シート
ソルテラ合成皮革シート

ユーティリティ

リヤシートまでのユーティリティはソルテラと共通。もちろん、ラゲッジルームが最大の違いとなっており、まず容量はソルテラの452Lから633Lとなり、+181Lと大幅に拡大されている。(ウーファー付きはそれぞれ441L、619Lとなる)※VDA法。フロア下スペースを含む。

トレイルシーカーのラゲッジルーム。
ソルテラのラゲッジルーム。

ラゲッジルームのユーティリティ面ではカーゴフック(4箇所)とカーゴルームランプに加え、ルーフに2箇所、左右壁面に2箇所ずつユーティリティフックが追加されたほか、リヤゲート内側にLEDバックドアランプが追加されている。また、地味ながらサイドポケットも追加され収納力が高められている。

壁面には片側2箇所ずつユーティリティフックが追加されている。AC100V電源はどちらも装備。
トレイルシーカーはラゲッジルームルーフ後端にも耐荷重3kgのユーティリティフックを装備。
リヤゲート内側のLEDバックドアランプはトレイルシーカーで追加された。

また、ラゲッジルームまわりはトリムも変更されている。

パワートレイン

ソルテラとトレイルシーカーの大きく異なるポイントがAWD車のリヤモーターだ。フロントモーターはどちらも167kW・268Nmを発揮する2XM型を搭載。リヤモーターの無いFFモデルは165kWのシステム最高出力も含めて両車に違いはない。

トレイルシーカーのエンジンルーム。

一方で、ソルテラのAWD車のリヤモーターは88kW・169Nmを発揮する3XM。システム最高出力は252kWだ。これとて十分以上のパワーなのだが、トレイルシーカーはリヤモーターをフロントと同じ2XMを搭載。システム最高出力は実に280kWを実現している。

トレイルシーカーのエンジンルーム。

それでいて、航続距離はソルテラがFF:746km/AWD(18インチ):687kmなのに対し、トレイルシーカーはFF:734km/AWD(18インチ):690kmとFFは微減なのに対しAWDは逆に微増している。(AWD20インチ車はそれぞれ622kmと627km)。

標準装備は18インチで、235/60R18サイズのタイヤを装着。
上級グレードには20インチをオプション設定。タイヤサイズは235/50R20。

というのも、リヤゲートの立ったワゴンボディは空力的に不利なので、FF車が悪化しているのはまだわかる。リヤゲートまわりのスポイラーとリヤバンパーで悪化を最小限に留め、同等の数値としているのは立派だ。AWD車に至っては、さらにアンダーカバー形状を最適化することでソルテラを上回る航続距離を実現しているのだ。

トレイルシーカーのリヤゲート。ルーフスポイラーとリヤサイドスポイラーで、ワゴンボディの後端で渦を巻く空気の流れを整える。
ソルテラのリヤゲート。ルーフスポイラーは左右分割で、リヤサイドスポイラーは無いがウェストスポイラーが備わる。

グレード・価格・スペック

スバル・ソルテラ

トレイルシーカーのグレードはソルテラと同じベーシックグレードの「ET-SS」と上級グレードの「ET-HS」での展開が予想され、こちらも同じく「ET-HS」はAWDのみになると思われる。

ソルテラのグレードと価格。

また、北米で発表されているトレイルシーカーAWD車の価格が3万9995ドル(約630万1000円)〜。これがソルテラAWDのベーシックグレード「Premium」の3万8495ドル(約606万4700円)に準じるとすると、差額は凡そ1500ドル(約23万6000円)ということになる。

スバルUSAのソルテラ「Premium」。
スバルUSAのトレイルシーカー価格。

日本生産車だけに為替レートも含め北米価格はあくまで参考ではあるが、上記の差額を考慮するとトレイルシーカーの予想価格は以下の表の通りになる。

車名ソルテラトレイルシーカー
グレードET-SSET-SSET-HSET-SSET-SSET-HS
価格517万円561万円605万円540万円585万円630万円
ソルテラとトレイルシーカーの価格差(トレイルシーカーの価格は推定)

拡大したラゲッジルームはもちろんのことだが、AWD車はスバルナンバーワンのハイパワーにも関わらず、航続距離はソルテラと同等と考えると、約23万円アップならトレイルシーカーAWD車にお買い得感がある。ユーティリティはもちろんだが、スバル最強パフォーマンスのAWDが欲しいならトレイルシーカーAWD一択だ。

スバル・トレイルシーカー。
車名トレイルシーカーソルテラ
グレードET-SSET-SSET-HSET-SSET-SSET-HS
駆動方式FFAWDFFAWD
ボディサイズ全長4845mm4690mm
全幅1860mm
全高1675mm1650mm
ホイールベース2850mm
最低地上高210mm
最小回転半径5.6m
車両重量1900kg2010kg2020kg(2050kg)1880kg1980kg(1990kg)2000kg(2040kg)
フロントモーター型式2XM
最高出力167kW
最大トルク268Nm
リヤモーター型式2XM3XM
最高出力167kW88kW
最大トルク268Nm169Nm
システム最高出力165kW280kW165kW252kW
バッテリー種類リチウムイオン
容量74.7kWh
航続距離18インチタイヤ734km690km746km687km 
20インチタイヤ627km622km
サスペンションフロントストラット
リヤウィッシュボーン
ブレーキ前後ベンチレーテッドディスク
最終減速比フロント13.81712.36313.817
リヤ13.817
タイヤサイズ18インチ235/60R18235/60R18
20インチタイヤ
※オプション
235/50R20235/50R20
トレイルシーカーとソルテラのスペック

※トレイルシーカーについては内容・写真・スペックなどすべてプロトタイプのものになります。

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