連載
今日は何の日?■マークXのハイチューンモデルGRMNの第2弾デビュー

2019(平成31)年3月11日、トヨタはGAZOO Racingがチューニングしたコンプリートカー「マークX“GRMN”」の第2弾をリリースした。パワートレーンは、第1弾と同じだが、ボディ剛性の強化やパワートレーンと足回りのファインチューニングなどで走りに磨きをかけた。
GRシリーズの最高峰に位置するGRMN
トヨタの「GRシリーズ」は、社内カンパニーである“GRカンパニー(GAZOO Racing Company)”が、モータースポーツ活動で得た知見と技術をトヨタの市販車にフィードバックして専用チューニングを施したコンプリートカーである。

GRMNは、GRシリーズの最高峰モデルであり、“GAZOO Racing tuned by Meister of Nürburgring”の略称で、ニュルブルクリンクで培われた技術を市販車にフィードバックした限定生産のコンプリートカーを指す。マークXの他に「ヴィッツGRMN」、「ヤリスGRMN」、「GRヤリスGRMN」、「GRMNカローラ」がある。
マークIIの後継として誕生したマークX

2004年11月、アッパーミドルセダン「マークX」は1980年代のバブル期にハイソカーとして一世を風靡した「マークII」の後継車としてデビューした。ターゲット層をマークIIよりも一世代若い40歳代半ばから50歳代半ばに引き下げ、ユーザーの若返りを狙った。
軽快でスポーティな走りが楽しめたマークXは、当初はセダンとして好調な滑り出しを見せたが販売は徐々に下降。2009年10月には、モデルチェンジして2代目に移行した。

2代目は、先代よりもさらにスポーティ感を強めたスタイリングとし、パワートレーンは最高出力203ps/最大トルク24.8kgmを発揮する2.5L V6 DOHC、318ps/38.7kgmの3.5L V6 DOHCの2種エンジンと、6速ATの組み合わせ。
2012年8月には、特にスポーティな走行性能と高級感を兼ね備えたモデルとして、3.5L V6エンジンを搭載した「マークX 350S」が登場。これが、GRMN仕様のベースとなった。
2代目マークXにスポーティさを極めた第1弾GRMN

2015年6月、GAZOO Racingがチューンナップした「マークX“GRMN”」が発売された。“大人のスポーツFRセダン”をコンセプトに、一般道からサーキットまで幅広いシーンで走りが楽しめるクルマとして開発された。

ベース車両は、前述の通り「マークX 350S」。エクステリアは、空力特性に配慮したフロントバンパーやスポイラーを装備、ライセンスガーニッシュをボディと同色とし、サイドミラーカバーをブラックとするなどスポーティさを強調。また、前後にGRMN専用エンブレムを採用してGRMN仕様であることをアピールした。

インテリアは、専用デザインのシフトレバーを採用し、専用スポーツシートの採用やステアリングの小径化などでスポーツドライビングが楽しめることにこだわった。また内装色は黒を基調とし、インストルメントパネルガーニッシュやメーター周辺などにピアノブラック塗装を施して、シートやドアトリムなどにウルトラスエード表皮を採用し、特別感が演出された。

パワートレーンは、マークX 350Sと同じ3.5L DOHCエンジンに6速MTが組み合わされた。サスペンションにも専用チューニングを施し、補強用ブレースやドアスタビライザーの追加、ブレーキ部品の軽量化など、GAZOO Racingのチューニング技術が惜しみなく投入された。

車両価格は540万円で100台の限定販売。ちなみにベースのマークX 350Sは、360万~370万円なので、GRMNは200万円近く高額である。
マークX“GRMN”の第2弾が限定350台で登場

高評価を得た第1弾「マークX“GRMN”」に続いて、「マークX 350RDS(Rakish Dynamic Sports)」をベースに2019年3月のこの日に第2弾が発売された。

エクステリアは、フロントバンパーなど光輝部品加飾のダーク化、専用アルミホイールや前後異サイズタイヤといった専用装備をはじめ、GRセダンの頂点にふさわしいデザイン・パーツを採用。インテリアは、カーボン・ブラック調のインパネ、専用スポーツフロントシートなどスポーティなイメージを強調した。

パワートレーンの構成は第1弾と同じだが、リヤディファレンシャルギヤ比の変更やエンジンとトランスミッションとの専用チューニングを実施。さらに第1弾で高めたボディ剛性をさらに向上させるため、全252ヶ所にもおよぶスポット溶接打点の追加が行なわれ、また専用サスペンションやパワステのチューニングによって、走りの質が磨き上げられた。

車両価格513万円の350台で限定販売され、第1弾同様人気を獲得した。
・・・・・・・
マークX GRMNは初代の100台、2代目の350台の限定販売は即完売した。第2弾GRMNの方が扱いやすく、乗り心地も向上して完成度が高い。ただし、第1弾の方が希少性は高く、走りも尖っていたことから走り好きからは支持されていた。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。


