先を見越したチューニングだからこそなせるステップアップ
スタイリングに惚れ込み、15年をかけて育て上げたNA改ターボ仕様!
21歳の頃、このZ32をワンオーナー車として手に入れたという水落さん。当時はパフォーマンスへの興味はそれほど強くなく、純粋にスタイリングに惚れ込んで選んだ愛車だったため、NA仕様でも十分に満足していた。
しかし、5年ほど乗り続けるうちに次第に刺激が物足りなくなってくる。そんなタイミングで出会ったのが、東京オートサロンのOPTIONブースで相談会を行っていたブラックライン代表・鈴木さんだった。

「10年くらい前になりますが、オプションブースで鈴木さんと話す機会があったんです。その頃、鈴木さん自身もZ32に乗っていて、自分もボルトオンターボにしたいと相談してみました。すると“エンジンを載せ替えちゃった方が早いよ”とアドバイスをもらったんです。それまでは乗り換えも考えていたんですが、けっこうあっさり言ってくれたので意外でしたし、逆に安心もできました。それで鈴木さんに載せ替えをお願いしたのが、パワーチューンのスタートです」と水落さん。

とはいえ、単純にVG30DETへ載せ替えるだけでは面白くない。そこで同時にタービンをT517Zへ交換するプランが提案された。エンジンルームのクリアランスがタイトなZ32だからこそ、エンジンが降りているタイミングを活かし、将来のステップアップを見据えた下地を作っておこうという考えだ。

とはいえ、V型エンジンのエキゾーストスペースには限りがある。アクチュエーター式のT517Zタービンはそのままでは収まらないため、アクチュエーターの位置変更など、状況に合わせた加工を施して装着したという。
こうして約10年前、愛車はターボ仕様へと進化。ブースト0.8キロで380psという控えめなスペックながら、扱いやすさとパワーのバランスに満足しながら乗り続けてきた。しかし、長く乗り続けるうちに少しずつマンネリを感じ始める。やはり、さらなるパワーと刺激が欲しくなるのは自然な流れだった。
「今回はブースト圧を1.2キロまで上げて、480psまで引き上げてもらいました。このパワーはノーマルタービンでは出せないので、エンジン載せ替えの時にタービンまで手を入れてもらったのは正解でしたね。もしあの時ノーマルタービンを選んでいたら、ここまで低コストでアップデートすることはできなかったと思います」。

制御系にはF-CON VプロVer.3.4を採用。街乗り中心という水落さんの使い方に合わせ、中間トルクを重視した扱いやすい特性へとセッティングされている。

今回のブーストアップに合わせて追加されたのがプロフェック。すでにタービンが交換されていたこともあり、作業工賃を抑えながらハイパワー化を実現することができた。

また、ターボの性能を最大限に引き出すための環境づくりもブラックラインが重視するポイントだ。インタークーラーはトラスト製コアを使用し、開口部いっぱいまで拡大して効率を高めている。

ブースト、水温、油温などのメーター類は、常に視界に入る位置へセット。オリジナルブラケットを用いてミラー付近へ装着するのはブラックラインの定番スタイルで、製作依頼も多いという。

将来を見据えたチューニングメニューの提案は、長くクルマを楽しみたいオーナーにとって結果的にコストを抑えることにもつながる。そうした提案力こそが、ネオクラ世代のクルマを長く楽しませてくれるショップの実力と言えるだろう。
●問い合わせ:ブラックライン 埼玉県川越市下広谷690-1 TEL:049-239-6667
【関連リンク】
ブラックライン
http://www.blackline-racing.com
