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今日は何の日?

■レースで勝つために生まれたブルーバード1200SS

1964年3月にデビューした2代目(410型)「ブルーバード1200SS」

1964(昭和39)年3月23日、日産自動車は前年1963年9月誕生した2代目(410型)「ブルーバード」に、スポーティなモデル「1200SS(スポーツセダン)」を追加した。当時レース人気が過熱する中で、高性能スポーツセダンの先駆けとして登場したのが、ブルーバード1200SSだ。

小型乗用車市場をけん引した初代ブルーバード(310型)

1959年に誕生した初代(310型)「ダットサンブルーバード」

1950年代後半は、「トヨペットクラウン」に代表される純国産車が登場し始めた自動車黎明期。トヨタから1957年1月に初代「トヨペットコロナ」がデビューし、それに対抗して1959年9月に初代(310型)ブルーバードの「ダットサンブルーバード」が誕生した。

初代ブルーバードは、セミモノコックボディの親しみのある丸みを帯びたフォルムを持つ4ドアセダンで、パワートレーンは最高出力34ps/最大トルク6.6kgmを発揮する1.0L、43ps/8.4kgmの1.2L 直4 SOHCの2種エンジンと3速MTの組み合わせ、駆動方式はFRである。

1959年に誕生した初代(310型)「ダットサンブルーバード」

マイカーブームの盛り上がりの後押しもあり、家族が乗って楽しめる室内空間と優れた乗り心地が実現されたブルーバードは、1ヶ月で約8000台を受注する大ヒットを記録。連続64ヶ月間小型乗用車のトップに君臨し、小型乗用車のパイオニアとして輝かしいデビューを飾った。

ライバルのコロナとは、市場を二分して熾烈な販売合戦、いわゆる“BC戦争”が繰り広げられたが、初代の対決はブルーバードが圧倒した。

1960年にデビューした2代目「トヨペットコロナ」

キープコンセプトで首位から陥落した2代目(410型)

1963年9月にデビューした2代目(410型)「ブルーバード」

好調な310型ブルーバードに続いて、1963年9月に2代目(410型)がデビューした。初代のキープコンセプトで主要な部品についてはキャリーオーバーだが、2代目の特徴はフルモノコック構造への変更と欧州風デザインだった。

2代目ブルーバードは、クラス初のフルモノコックボディの採用で軽量・高剛性を両立。デザインについては、米国風のデザインが主流だった当時、イタリアの著名なデザイン会社のカロッツェリア・ピニンファリーナが手掛けた欧州風デザインをアピールした。

1963年9月にデビューした2代目(410型)「ブルーバード」

パワートレーンは、排気量は初代と同じだが吸排気系のチューニングなどの改良でパワーアップした、最高出力45ps/最大トルク7.2kgmの1.0L、55ps/8.8kgmの1.2L 直4 OHVの2種エンジンと、3速MTの組み合わせ。

引き続き、ブルーバードのひとり勝ちになるかと思われたが、1964年9月に米国風の直線的なスタイリングで排気量の大きい1.5Lエンジンを搭載した3代目「トヨペットコロナ」が出現すると、ブルーバードの“尻下がり”と言われたスタイリングの不評もあり、ブルーバードはコロナに逆転され首位の座から陥落してしまったのだ。

レースに勝つために誕生した1200SS

1963年第1回日本グランプリ
1963年第1回日本グランプリ

1963年の第1日本グランプリで惨敗し、それを機に「スカイラインGT」が誕生したことは有名だが、実はブルーバードも同様だった。ツーリングカーレース1000-1300クラスに参戦した2台の310型ブルーバードも惨敗したのだ。その挽回のために誕生したのが、1964年3月のこの日にデビューした「ブルーバード1200SS」である。

2代目(410型)「ブルーバード1200SS」のリアビュー

ブルーバード1200SSのエンジンは、1.2L 直4 OHVをベースに圧縮比を8.2から9.0に高め、SUツインキャブに変更。その他にも、カムシャフトや吸排気マニホールドの改良、さらに低抵抗エアクリーナーや抵抗付きイグニッションコイルで効率を高め、コンロッド&メインベアリングの強化などモータースポーツ用のチューニングが施された。

2代目(410型)「ブルーバード1200SS」のコクピット
2代目(410型)「ブルーバード1200SS」の1.2Lエンジン

これにより出力は一気に65ps/最大トルク9.0kgm(←55ps/8.8kgm)まで向上し、最高速度は1200DXの120km/hから145km/hに上昇した。

車両価格は71.7万円。当時の大卒初任給は2.1万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約785万円に相当する。ちなみに、ベースの「1200DX」は55.7万円だった。

1964年第2回日本グランプリ
1964年第2回日本グランプリ
1964年第2回日本グランプリ
1965年7月18日に船橋サーキットで行なわれた第1回 全日本自動車クラブ選手権大会では、津々見友彦選手ドライブの27号車 ブルーバード1200SSが優勝

翌1964年の第2回日本グランプリで、ブルーバード1200SSは気量1000-1300ccツーリングカー(T-IV)レースに参戦し、圧倒的な走りで優勝を飾った。その後、1965年には主力を1.3Lに移し、「1300SS」と「1600SSS(スーパー・スポーツ・セダン)」を追加して積極的に国内外のラリーに参戦した。

ダットサンブルーバード1300SS/1966年第14回東アフリカ・サファリラリー クラス優勝車 J・グリンリー/J・ダンク組 6号車
ダットサンブルーバード 1600SSS/1970年 第18回東アフリカ・サファリラリー総合優勝車 エドガー・G/ハーマン/ハンス・シュラー組 4号車
ダットサンブルーバードU 1800SSS/1973年 第21回東アフリカ・サファリラリー総合2位 H.カールストローム/N.ビルスタム組 9号車

1966年には、「ブルーバード1300SS」がサファリラリーで日本車初のクラス優勝という偉業を成し遂げた。

1971年サファリラリーの3代目(510型)「ブルーバード1600SSS」

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2代目410型ブルーバードの人気は今ひとつだったが、1967年8月に登場した3代目510型ブルーバードは、歴史に残るヒットモデルとなった。さらに、510型「1600SSS」はサファリラリーで1970年に総合優勝に輝くなど、“ラリーの日産”という名声の立役者となった。これもSシリーズの先駆車1200SSがあってのことなのだ。
今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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