ヤマハが大阪モーターサイクルショーで発表したAEROX155には心が躍った。スポーツに振り切ったデザイン、マッシブな体躯、意外なシート下スペースの広さや実用性、リヤタイヤの迫力……。さらに、NMAX155で話題をさらい大好評だった電子制御CVT「YECVT」まで搭載していて、そりゃもうモトチャンプの大好物だ。そんなスーパースポーツかのようなスクーターが市販予定車(夏以降発売予定)で登場するなんて、ワクワクを通り越して貯金の準備に取り掛かろうとしている。
しかし、そんな我々の喜びを伝えようとヤマハブースで関係者に話しかけたところで事件は起こった。
現場で起きた「呼び方の違和感」

●筆者「“エア”ロックス、めちゃくちゃ最高ですよ!」
●ヤマハの人「“アエ”ロックス、評判いいんですよ!」
●筆者「ん?(呼び間違えたのかな?)。エアロックス、早く乗りたいっす」
●ヤマハの人「アエロックス、もうちょっとお待ちくださいね!」
●筆者「んん?エアロックスですよね?」
●ヤマハの人「ん?アエロックスですよね?」
……嘘でしょ。
20年の常識が揺らいだ瞬間
モトチャンプで働くこと20年以上。そりゃもう2ストロークのAEROX50やAEROX100も散々取材してきたし、マックス・ビアッジレプリカにドキドキしたり、最近でも並行輸入のAEROX155を記事化してきた。しかし、モトチャンプ界隈では誰一人AEROXを「アエロックス」と呼ぶ人はいなかった。我々の中でAEROXは「エアロックス」だ。

でも、これからそれを正式に国内で売ろうとしているメーカー側が「アエロックス」と呼んだのだからもう大変。まさか、20年以上もモトチャンプは間違っていたのか? AEROXよ、キミ、本当はアエロックスなのか?
大阪モーターサイクルショー当日に「エアロックス」全開で記事をWEB公開していた筆者は、他の取材が手につかないほど動揺していた。
「モトチャンプはきっと間違ってない。いや、もう今さらアエロックスなんて呼べない……というか、もう引き返せない。この件について白黒はっきりさせねば!」
そう決意した筆者は、エアロックス事情に詳しいパーツメーカー、KN-YOKOHAMAの佐々木さんに電話をかけた。
ことの顛末を話し、「俺、間違ってないっすよね? アイツはエアロックスですよね?」と鼻息荒くまくしたてると、番頭はこう答える。
「え? そうなの? 昔から、たまにアエロックスって言う人もいたよね。でも、日本ではエアロックスが正解だと思うけどな。ちょっと調べてみる」
待つこと数分、すぐに電話が鳴った。
「お待たせ〜。英語の発音ではエアロックスだけど、インドネシアとかイタリアの発音では、母音をそのまま読むのが基本だからアエロックスに近いみたい。でも語源はAERO+Xだったはずで、日本ではAEROをエアロと読むでしょ? だから日本ではエアロックスだと思うけど……」
なるほど。
結論:モトチャンプは「エアロックス」でいく
さらに整理すると——
AERO=エアロ(英語)
AERO=アエロ(ラテン系・インドネシア語寄り)
つまり、どちらも間違いではないというわけだ。
ただやっぱり、日本でAERODYNAMICSはエアロダイナミクスだし、AEROBICSはエアロビクス、AEROSMITHはエアロスミスだ。AEROX155の生産国がインドネシアだから「アエロックス」に近い発音になっているようだが、やはり我々にとっては“エアロックス”が自然だ。
というわけで結論。
モトチャンプ的には今後も「エアロックス」表記でいく。
ただし世界的には“アエロックス”と聞こえる地域もある——そんな豆知識として覚えておくと、ちょっと通っぽい。
……ん? じゃあ155はどう読む?
ヒャクゴジュウゴ? イチゴーゴー? ワンファイブファイブ?
もうそこは、好きに呼んでくれ!
っていうか、こんなこと書いてないで、大阪モーターサイクルショーの取材記事を書かなきゃ。
あと、他のWEB媒体がなんて表記するのかも、こっそりチェックしよっと(性格悪め)。

【モトチャンプ】
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